杭州お絵かき勉強日記-056 街の表具屋さん

このあたりはさすが美術学院ある街だけに、芸術の街だ。 街をぶらぶらしていると、やたら美術品を売る店があるし、表具屋さんが多いのに気がつく。 扱っているのが、中国で国画といわれる水墨画が殆どだ。なるほどこういう街なのかと納得する。 前にも紹介したが学校の中にも表具屋さんがあるくらいなのだ。 それである時聞いて見ると、この街では表具をする値段が日本に比べるとべらぼうに安いのだそうだ。 裏打ちをするのなら10元、20元程度、掛け軸なら200元程度と言う。日本では考えられない値段だ。 それで考えた。 日本から持ってきた自作の画がある。 こちらで描いた画もちょっと気に入ったのが幾つかある。 こういうのを軸にしてもかさばらへんやんか。小さいのは裏打ちだけしておいといたら破れにくいからええん とちゃうやろか。 学校の表具屋さんはちょっと評判がわるかったりするので、いつも行く清真面の店のちかくにある表具屋さんを 教えてもらった。 こんな店だ。

小さな小さな店だが、この中で裏打ち作業もやっていて、中に裏打ちが終わって乾かしている画を何枚も立て かけている。 まず、半切の画を1枚。 「これを掛け軸にしたらいくら?」、「150元」、えっそんなんでええの? びっくりした。えらい安い。2000円ちょいではないか。 「何日かかる?」、「一週間」、それで一週間後に行ったら、あわてて電話して、あさって来てやって。 まあ、ご愛嬌。 こんなのができた。日本よりりっぱとは言えないし、規格も微妙にちがうようだがまあこれはこれでいい。 画のできは別として、なかなかのものだ。 それで次は裏打ちを頼んでみた。大きいの1枚、小さいの2枚で40元。嘘みたいなねだんだ。 これも出来た。

なかなかいいではないか。前に授業風景で紹介したように裏打ちの紙は日本より若干薄いようだ。 しかし、これで十分。こんだけやすければいうことはない。 ここにいる間にできるだけ良い作品を描いて裏打ちをしておこう。 それで時々通りすがりにこの店に寄るようになった。 その時に軸になって手渡し前の作品が並んでいるのをみていると驚くほどすばらしいのが沢山ある。 これはここの美術学院の先生のだよとか、これは90何歳かの老人の作品だよとか教えてくれるが、皆、 めったに見られないような作品だ。 やはり芸術の街だ。名作が転がっている。

あじあんじゃんくしょん
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