三清福地から西海岸景区へ
この山は圧倒的に緑が多い。視線を下におろせば夥しく花の咲く木が
ある。花の季節に来てみたいものだ。
視線を上にあげれば鬱蒼とした松林だ。
どうも霊界に近づいたのかもしれない。
三清山の聖山たる三清宮のあるところだ。
いたるところに道教の偶像やお堂がある。昔からの霊山信仰の跡が
残っている。
この霊地自体が、道教の先天八卦や後天八卦の考えでできているらしい。
しかし私にはなんのことやらわからない。
ひっそりとした池も霊地らしいなあ。
急な階段をのぼりつめると宮に出た。もうもうと香の煙があがっている
中でつい手を合わせていたら、横から突然筮竹が差し出された。
勢いで引いてみる。
「何の年生まれだ?」と聞いているみたいだ。
「○○才だ」というと、紙切れを渡されて上に行けという。
上に行くと、ここに座れという。そして、紙を見ながら、
「▽△○×・・・・・」と早口で何か言っている。どうやら私の運勢を
解説しているらしい。
「そんなのやってもらわんでもええけど」と思いつつぼんやり聞き流して
いると、「願い事を書け」と言う。
適当に書いてわたすと、ここに○○を書けという。ようわからんふりを続けた
がどうやらお布施の金額を書き入れろということだ。
「普通いくらや?」と聞くと、「気持ち次第だ」と本心を言わない。
なんやらわからんことにに金をだすのもしゃくなので適当に少ない金額を
書いた。かなり不満そうではあったが、気持ちが一致しない場合はしょうが
ないじゃないか。
そこから先は西部海岸と名付けられた遊歩回廊だ。
この道は雲海が美しいそうだ。
景色がおいしい。空気がおいしい。
時々梨やトウモロコシを買って食う。
本当に歩いていて気持ちのいい回廊だ。