こちらにきても、朝1回、夕方1回のウォーキングはほぼ欠かさずにやっている。夕方は買い物や用事をすますのが
重になるが、朝は綺麗な西湖の辺を散歩するのが楽しみだ。コースもほぼ決まってきた。
西湖というのは杭州の市街地に西側にある。縦長の形をした湖だ。ほぼ全周を周回できるように道ができている。
しかし、歩いて1周するのはちと勇気と時間が必要だ。多分、3時間くらいはかかるのではないやろうか。
それで、30分で行って30分で帰れるようなコースを作ってみた。
美術学院は西湖の東側ちょうど真ん中くらいだから、そこから初めて丁度てっぺんくらいまでいくと30分だった。
なにしろ世界遺産だ。湖を巡る周回道路は全て柳の木が植えられていてとても印象的だ。
その柳もまぶしいくらいの新緑であるが、ちょうど芽吹く時期なのか綿のようなものがふわふわと舞っている。
北京名物の柳絮のようではあるが、柳絮というのは柳の仲間でも木は違うのだそうなので同じものではないかも
しれない。柳だけではなくて、いろんな花が咲き乱れているので、実は今が一番の観光シーズンかもしれない。
歩くだけでとにかくいい気持ちだ。木々の間から鳥の声も聞こえる。
それに、要所、要所の景色に何かの故事にちなんで名前がつけられている。
それで行くと、「湖濱晴雨」という辺りから出発して、「断橋残雪」という辺りに向かって歩いていると言うこと
になる。ちょうど向かいに、「平湖秋月」の白堤を見ながら歩くのだ。
その後ろには西湖の象徴のような、宝石山の塔が見えている。
周回道路は、石畳の道だが、所々に古人が展望したかのような東屋を置いたり、形だけは古風な石造の橋を
配したりして、変化をつけている。そこを毎日毎日あさからばんまで、観光客が湧いてでるかのように
現れて、カメラに向かってポーズをとっている。ポーズが好きなのは若者だけではない。老人達もわらって
ピースしている。
そして、どこにもある、太極拳がここにもある。
音楽が聞こえると思ったら皆であわせて踊りを踊っている。好きなんやなあ。
石畳があると必ずいる字を書くおじさんもいる。
字を書くのをみていると飽きない。楷書の人もいれば、行書のような人もいる。篆書を書く人すらいるのだ。
筆は大きいが筆のような形で筆のようでない。簡単に言えば筆を袋で包んだような形をしている。そのとおり
包んでいるのかもしれない。だから、筆さばきというようにはさばかない。でも穂先の動きはそのままだ。
水をつけてゆっくりと石畳の上に書いていく。石畳の一枚一枚を升目に見立てて書き易すそうだ。
文を覚えてそらで書いていく人もいるし、本のようなものを見ながら書く人もいる。メモ用紙を持ってきている
人も居る。思い思いの書道の自慢比べらしい。
時に人だかりがするとおもって、覗いてみると、リスがいる。
だからどうということもないがちょっとかわいい。
まあ、こんな平和な日常があって、目も、耳も鼻も癒されるウオーキングならなかなかいいものだ。
ちょっとだけ気になったのは、この周回遊歩道、バリアフリーのようでバリアフリーではない。
石橋を渡ったり、東屋の柱を額縁に見立てて絶景を見ると言う時、車椅子ではいけないところが多い。
確かに迂回路はちゃんとつくってあって、標識も完備してるのでバリアフリーと言うのかもしれないが、
ずいぶん遠回りになるし、いいとこにいけないなら意味ないやんと思う。
もうちょっとだけ配慮がほしいところだ。
最後は夕日を一枚。
ブログランキングに参加しています。もしよかったらポチンとお願い致します。
にほんブログ村
ありがとうございました。