こんどは首を捻じ曲げなくてもゆっくり景色が見える。
落ち着いてみるとなかなか素敵な田園の風景だ。
新幹線でなくて、ミニSLだからスピードはゆっくりだ。ちょうど向こうに見える
農家で子ども達がこちらをみている顔が分かるくらいのスピードだ。
近くを見ていても気分は悪くならない。これくらいの速さで流れる景色をみると
「乗ってる」という実感がわいて、妙にワクワクする。
「ええなあ」
菜の花の季節にきたらもっといいやろなあと思った。
しかも、菜の花の咲く観光シーズンには、各駅での停車時間はもっと長くて
駅から見所の場所までの案内もあるそうだ。
しかし、そんな季節にきたら綺麗は綺麗やろうが、人で人で大変やろうと思う。
オフシーズンでヘビイな今がちょうど穴場といえるのではないだろうか。
葉子埧駅から仙人脚駅あたりで途中下車する観光客が多い。
来慣れた人達か、情報通の人達が、ここらで一旦おりて、当たりを散策して
帰りの列車に乗るのだろう。
2度目、3度目ならそれでもいいけで、我らは初めてだから終点を目指そう。
車内はかなり空いてきた。どこでもゆったり座れる。
暑さは変らんけど。風が吹き抜けるから、熱中症にはならなくて我慢できそうだ。
途中で気がついたがこの列車は意外と清潔だ。
車両の内装が結構新しいということもあるが、客の行儀がいい。ゴミは床に
撒き散らかさないし、4人席の真ん中にある小さな共通のテーブルもゴミは
おかない、汚れたらさっと拭いている。それに、椅子の下にゴミ籠が置かれて
いて、客はきちんとそこにゴミを入れているのだ。
こんな事を言っては非常に失礼だが、中国の人がこんなにマナーがいいのは
初めてみたくらいだ。
マナーがいいような暮らしをしている人達が好む観光コースなんやろか?
それは何がキーワードなんやろ?
興味はあるが、今は暑いから頭の中が熱湯状態だ。
後で考えてみよう。
なんだかんだで終点の芭蕉溝駅に着いた。
本当はもっと路線があるのだそうだが、工事中とかなんとかで今はここまで
なんだそうだ。
本当の終点は、「黄村井駅」なんだか美しい古鎮がありそうな気がするが、
行けなくて残念だ。
芭蕉溝駅も芭蕉の木が繁る別天地かなと期待していたが、よくわからない。
小さな山村が見えるだけだ。
瓦屋根の駅舎がおもしろい。蒸気機関車を前から後ろの繋ぎ換えて反対向きに
走る準備をしている間に、駅舎で水でも買っておこう。
帰りもヘビーな旅が待っている。
ここからは折り返し。
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ありがとうございました。