西安、大雁塔、小雁塔

今年は何度も中国に通ったので、忘れないうちに4月に行った西安の話をしておきたいと思います。

ここは大唐世界帝国の首都だった都、長安です。
世界中から、ビジネスをする人、学問をする人、芸術家、詩人、歌姫・・ありとあらゆる人たちが集まっていたところです。
一度は来たいと前から思っていたところです。

空港から、まっすぐホテルにチェックインして、
「さあ、どこ行こ」
「小雁塔だったら、歩いて行けるし、そこ行って、後、大雁塔行って・・」
という事で、小雁塔と大雁塔に行きました。
唐の時代、小雁塔のある薦福寺は義浄法師がインドから持ち帰った経典の翻訳拠点だったそうだし、慈恩寺内にある大雁塔は、玄奘三蔵がインドから持ち帰った経典を保存しておく場所だったそうです。
玄奘が持ち帰った経典は鳩魔羅什という人が翻訳したそうですが、この地に密教を学んだ空海は、この翻訳にあきたらず、原典から直接訳したという話も聞いた事があります。

当時は、ここ長安に、世界の学問、知識があつまっていて、皆、目を輝かせて日々をおくっていたと思います。
街のそこここに、古き都の誇りみたいなのが残っているような気がします。
日本からも、遣唐使船に乗って、沢山の留学生がきていたと思いますが、彼らの夢や決意がどうなっていったのか、日本に持ち帰った繁栄の気分がどうなっていったのか、興味があるところです。

日本人には珍しい形式の塔ですが、中国では沢山あります。
小雁塔のいいのは、中に入れる事です。
結構せまいし、上に行くほど窮屈ですが、当時をしのぶのに好いです。

ここに月がかかると、

長安一片の月・・

ですか。
詩情ですね。

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