私の家には真空管のアンプがあります。
時々それでレコードを聞いて楽しんでいます。これは、私の友人が作って、借用しているすごいアンプです。
エレクトロボイスのスピーカと共に、ロックやジャズのボーカルに焦点を合わせた設定のつもりなんですが、口だけが大きすぎるわけでもなく、めりはりや音像のしっかりした音がでます。
特に、一人で夜聞いたりするときは、部屋を暗くすると、真空管のあかりがぼーっと光ってなかなか風情があります。
ジャニス・ジャプリンなどを聞いているととても良いです。
今回、メンテナンスをしてやろうということで、里帰りすることになりました。
お別れに、記念写真をとって、
ピンクフロイドの「狂気」と、バッハの「無伴奏チェロソナタ」を聴きました。
思うのですが、レコードや真空管アンプの世界って、周波数帯域でいえば、デジタル系の再生装置に比べると、極、限られた世界なんですが、聞いていると、なんともいえないやすらぎや落ち着きが伴います。
やはり、何か昨今のデジタルオーディオ機器では表せないものがあるのではないかと感じます。
オーディオといえば、乱暴に言えば、所詮、入り口と出口はアナログなんで、その間をいくらデジタルで精密に仕上げても、限界があるのかも知れません。
エジソン達が切り開いた最初のアナログ的な発明は、画期的だったのでしょうが、その後の、この分野の技術の発展は、もしかしたら、どこかで間違っていたのかもしれないと思ったりもします。
まあ、どういう手段を使っても、実際の音楽を聴くことに比べたら、どうしようもない差があるので、実際の音楽を聴く事も怠らないようにしないといけないとも思っています。
機械マニアに陥ってしまわないように心がけることも大事な事です。
新しいアンプも入っているので、この感想は又、別の機会にしたいと思います。