「おっちゃん、ちょっと一服で今からお茶を飲むんかいな」
「わしも一杯お茶よばれたいなあ」
こういうところには是非一泊してみたいものだ。一日ぼーっとして、ちびちびと酒を
飲みながら杏の花を眺めていたり、古い家の写生をしたり、おっちゃんやおばちゃんと
茶を飲みながら話をしたり、ええなあ。
しかし、その為にはもっと中国語を勉強せんとあかんのだ。
確かに、泊まりたいと思う人は多いらしく、かなりの家が、飯を食わせ、民宿をやっている
ようだ。
おっと、画の老師は先に降りてしまった。
わしらはもうちょっと先に行こう。
「みんなあの山の上にある東屋に行こうとしてるんかな?」着いていこ。
「あっちの方の景色はええ感じやなあ」
山肌に突き出た石壁と古い瓦屋根の家がええぐあいだ。
ずっと奥の山には杏の花の花畑が広がっている。
ずっと以前に山西省の平遥古城に行ったことがあって、その近くに、「杏花村」があった。
本当か嘘かわからんけど、あの有名な杜牧の詩に出て来る、
「・・・借問す 酒家いずれのところにかある 牧童遥かに指さす 杏花村・・」という
その杏花村だ。これはいかんとあかんとおもっていたが、なんだかんだとはぐらかされて
結局行けなかった。
杏の花と聞くとあの旅を思い出す。
そう言えば、パキスタンの山奥にも杏の花さく秘境の山村があるそうな。
そこにも行って見たいなあ。
でもここでええやんか。ここで酒を飲んだら全くあの詩の世界やで。
この水車も「味あり」やけど、もう使こてへんのやろなあ。
この村にこんなに家がある。
そして、あんなに車が来てる。
こっちは来た道の方角だ。
観光バスも一杯。車も満杯状態だ。
もうちょっとのんびりしてたいけど、先に降りた老師はどうしたんやろ。
携帯に電話したら、
「村と反対側の丘に登ってるで、村が全部見えてええ景色やわ。皆でスケッチしよ」
そういう事なら急いでいかないといけない。
ちゃっちゃとおりよう。
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