上海に戻って麺を食う

鎮江、楊州の旅から列車で上海に戻ったら、もう夜だ。 晩飯の時間になっているが、それほどお腹は空いていない。 「何食べよ?」、「簡単でいいね」、「麺ぐらいにするか」、「ええよ」 という事で、いつも朝飯代わりに包子を買いに行っている店で麺を食べる事にした。 頼んだのは野菜の餡がかかった麺だ。酸菜(野沢菜みたいなの)だと思うが、すっぱい漬物のような野菜を 細かく刻んだ餡で、なかなか旨い。 麺はいまいちだ […]

最近夢中で読んだ本、金子光晴、樋口一葉

金子光晴、「世界見世物づくし」 得意の上海、南京からジャワやパリをめぐる見世物ばなし。 それだけではなくて、やはり根底は旅の心を語る本だ。 独特の語り口で私の好きな街々を語ってくれるのが嬉しい。 時には、違和感のある話も、既に他で読んだ話もないではないが、新たに寄せ集めて 編んだ一冊なのかもしれない。 樋口一葉、「大つごもり・十三夜他」 先月は仲秋節があった。所謂「十五夜のお月見」だ。それで、ウェ […]

画を描く筆の話

「弘法筆を選ばず」という言葉があるが、画の老師は将にその通りだ。 さして高級とは思えない筆を手に持って、太い線でも細い線でも、松の葉でも、滝の糸でも 大木の幹でも笹の枝でも、豪快な岩山でも、繊細な遠山のシルエットでもなんでも かんでも一本の筆で描いてしまう。それもごく自然に描き分けている。 実に凄い。 私はこんな真似はできないから、筆を選ぶことになるが、こんな風に多用途に使い分けられて、 使い心地 […]

長江を渡る

金山寺を見た後は、楊州に渡るという事で、車の運転手とも話をつけてある。 それで、てっきり橋を渡って高速道路で行くと思っていたのだが、どうも着いたのは フェリー乗り場だ。聞くと、この方が近いからフェリーで行くと行くことだ。 ラッキーな話だ。早速、車から降りて、フェリーの上部甲板まで登って、長江を眺めた。 かれこれ、もう10年近く前になるが、友人と三峡まで行って長江を上り下りした事がある。 その時に悠 […]

鎮江、金山寺

鎮江の金山寺は今回の旅行の大きな目的地であった。 この夏に、東京国立博物館で雪舟の「金山寺」を見た時、なぜか、「ここに行こう」 と思ったのだ。そのとき漠然と、鎮江や楊州方面に行こうという話があったから なのだが、なぜか、あの塔を見てみたいと思ったのだ。 来て見ると、確かにあの塔がある。 あの画の視点は地上にあるのか空中にあるのか、あの画の通りに見えるわけでは ないが、雰囲気はその通りだ。 楼閣を連 […]