タージマハールの想い出ー3.デリーからアグラへ

:此の度の地震、津波災害、本当に恐ろしい事が起こっています。
:被害に遭った方々の事を思うと胸がはりさけそうです。
:被害にあった方々に心からお見舞い申し上げます。
:又、亡くなられた方々に心からお悔み申し上げます。

デリーはさすがに首都だ大きくて賑やかで建物も立派だ。ニューデリーと言う言葉もあるが、
多分、旧市街、新市街みたいなものだろう。じっくりと観察している時間はなかった。
一応真面目に仕事をしていたのだ。
ずっとあとで訪れた結末から考えると、ここで頑張った事は役には立たなかった。
しかし、そんな事が最初からわかるはずはない。うまくいくように一生懸命やるしかないのだ。
それでまあ、いろいろやってそれなりの結論も出して、美味い具合に時間も余裕ができた。
「明日の深夜のフライトで日本に帰ればいいから明日は一日どっかへ行けるやん」
「デリーの見学もええけど、アグラまで来るまで来るまで3時間程でいけるらしいで、折角やから
タージマハール見に行かへんか」と簡単に決まった。
「高速道路走っていくし、朝でたら、昼ごろ着くやろ」

アグラはデリーの南200kmくらいのところにある古い街だ。近いから幹線道路が通っているのだろう。
郊外にでてもいろんな街を通り抜けていく。

壊れかけた建物が沢山あって、その軒先に小さな店が沢山ある。道も空気も埃っぽい。道路は舗装
しているようで、掘り返した穴や瓦礫がどこにでもあってつるんと平坦な道は殆ど見られない。
「これほんまに高速か?」、「さっき料金所あったけど」
有料道路ではあるようだ。しかし、「人歩いてるで」、「自転車も走ってる」、「牛も歩いてるで」
有料道路であっても道路と道路街に何のへだたりも無いように見える。
何かはあるんやろうが、それがわからん。見てる分にはどこからでも誰でもどんどん入ってきて
通行している。トラックも走っている。バスも走っている。どちらにも人が一杯のっている。

バスの屋根にも荷物が満載だ。窓があけっぱなしでエアコンなんかはなさそうだ。
そのうち道路が渋滞してきた。じーーーっと停まっては少し動く。
あせったりいらいらしてたら、ここの空気に馴染まないようだ。バスの客も誰もあせっていない。

何が原因かわからないまま渋滞を抜けると、だんだん郊外に出て来た。緑の畑が目立つようになってきた。
遠くに山は全くなくてずっと先は地平線だ。
真っ青な空がインドらしいなと何の根拠もなく思った。
白い雲だけが遠くの景色に変化を与えている。
「長閑な田園地帯やなあ」と思っていたら、ホームレスの青いテントがいくつか見えた。
「あの中で暮らしてるで」、「日本と同じやんか」ちょうどその頃日本でもホームレスのテントが公園やら
あちこちにあった時期だ。いまでも無いではないがだんだん様子が変わってきている。インドもこの頃から
かなりの時間がたったからこんな事はなくなっているかもしれない。
「こんなインフラのないとこで暮らしてどうすんやろ」
思いつつ走っていると、ヒッチハイクしている姿をよく見るようになった。
道路の端にじっと立っているのだ。特に何か合図するわけでもない。
「車が来たらのせてくれるんやろか?」、「来えへんかったらどうすんやろ?」
旅をしているようには見えない。せっぱつまった必要にせまられて何かにのらざるをえないのだろう。
バスを待っているだけとも思えない。

トラックのような車に乗せてもらっているのを見る事もある。
「お互いさまや」で助けあってるんやろなあ。
眼の前に見えているのは確かにまぎれも無い、「まずしさ」ではあるが、本当の「まずしさ」は
どこにあるかはわからないのだ。ただしっかりとありのままを見ておくことを続けよう。

 

どこまでも田畑が続くとおもっているうちに又市街地に入って行った。
「そろそろ着いたで」
結局4時間程かかってしまったがやっとアグラの街についたのだ。

と言っても、「ちょっと綺麗な家が多いな」、「ホテルもあるで」、「道も広いし」と言う程度で
世界遺産の地に来たのだという実感はまだない。

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