爺さんたちで万博に行こう。
前に、お試しで万博に行った話をした。
その続きである。今度は学生時代の友人たちを無理やり誘って、万博に行った。
前の万博。
思えば1970年、わしらの青春の真っ最中。
九州にある大学に入ったばっかりの頃、勉学に勤しむばっかり日々と思いきや、朝から晩まで麻雀浸りの毎日。
これではあかん、こんなことばっかり、きっとえらいことになる。
そんなことは、その時にはわからへん。呆けた日々に、万博のニュース。
珍しもんすきのわしらは飛びついた。
大阪に行こう、万博に行こう。
出身地は様々、それは関係ない、大阪の友人宅に泊まればええやんか。
てなことで。記憶のかけらが残ってる。
何日行った? 何回行った? どこに行った?
どんだけ並んだ?
ほとんど覚えてない。
クソ暑かった。人気館は連日大行列。
それで、マイナーなパビリオンをチョロチョロと・・・
それでも、なんかわからん達成感みたいなんだけが残ってた。
その時の、友人たちを誘ってみた。
その時の全員ではないけど、いまも連絡をとりあってる仲間たちだ。
最初の反応はとても鈍い。
予想通りだ。
あしなえ爺さんたち。
わしを含め、多かれ少なかれ、足痛い、腰痛い。
長距離歩くと疲れる、動かれへんようになる。
病み上がり爺さんたち。
わしを含め、病気になったのが多い。
胃がん。肺がん。心臓血管ステント。わけわからん病気。その他もろもろ。
無理やで。
という空気。
実はそのために、ナイトチケットで下見に行ったのだ。
いろいろとメールでやりとりしてるうちに、皆さん段々とその気になってきた。
あるいは飲み会のためにはちょっとくらいええかと妥協し始めた。
夕方行ったら、暑さはちょっとましではないか。
大屋根リングの下は、休むとこはいくらでもある。疲れたらすぐ休んだらええ。
歩きたくなくなったら、そこで待ってたらええ。
日が暮れたら、大屋根リングの上に登って、ちょろっと夕陽を見よう。
混んでないパビリオンも結構あるんで、並ぶのはやめよう。
夕方入ったらすぐに、ドイツパビリオンのレストランに行って、ビールとソーセージで食事にしよう。
ドローンショー見てたら、帰りが大変やからその前に帰ろう。
なんて、軟弱メニューを並べる。
だんだんその気になってきたか。
さて、五人の爺さん。万博見に行く。
大阪に集まる。
広島から。神奈川から。滋賀から。和歌山から。大阪から。
どうなることやら。