桜の紅葉も風情がある

だんだん紅葉が綺麗になってきた。
最近は、奈良に行ったり、京都に行ったりする機会が多いので、紅葉の名所に
までは行かないまでも、それなりに美しい紅葉を見る事が多い。
それで気がついたのだが、紅葉といってもいろいろある。
もみじやかえで、いちょうなど紅くなったり、黄色になったりその中間だったり
いろいろな紅葉の花があるが、良く見ると、桜の花も色が変わっている。
真っ赤にはならないが、それに近い色になるものもあるし、もっと微妙な
面白い色になっているものもある。
桜の紅葉も味があるではないかと思った次第だ。
桜の花は華やかで明るく楽しむというイメージがあるが、夜桜はどこか恐ろしい。
桜の下には死体が埋もれているという話もある。
それなら紅葉はどうだろう。
紅葉には鬼女がつきもののようだ。
謡曲に「紅葉狩り」という段がある。
昔、平維茂と言う人が、山奥に紅葉の興趣を求めて分け入ったら、不思議な事に
そんな山奥に紅葉狩りの宴をしている女がいる。
どこのどなたと聞いても答えない。
それで、なんとなく一緒に興を過ごしていたら・・
・・・・・
あら浅ましや我ながら、無明の酒の酔い心、まどろむ隙もなき内に、あらたなりける
夢の告げと、
驚く枕に雷火みだれ、天地もひびき風、遠近の、たづきも知らぬ山中に、
覚束なしや恐ろしや、
不思議や今までありつる女、とりどり化生の姿を現し、或いは巌に火焔を放ち、
又は虚空に焔を降らし、咸陽宮の烟の中に、7尺の屏風の上に猶、あまりて其のたけ
1丈の鬼神の、角はかほく眼は日月、面を向くべきやうぞなき・・・・
なんと鬼に化けてせまってきたのだ。
維茂少しもさわがず・・・とっておさえたそうだ。
美しいモノには魔物が潜んでいるということですね。
みなさん気をつけましょう。

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