酔っ払い蝦

上海で晩飯の時間となった。
「今日は暑いけど茸鍋なんかどうだろう」、「それはいいね」
「何でもいいよ」、「ようわからん」など色々言いながら、
昔のレストランの名刺をタクシーの運転手に渡す。
近くに着いてから様子がおかしい。
「見当たらない」といっているようだ。
「わかった。自分達で探すからここでいいよ」とタクシーを降りたが、
「確かこのへん」というあたりに、目指すレストランが無い。
「どうしよう。つぶれたんやね」、名刺を探って、「他のところへ行く?」
あたりを見回すと、レストランは沢山ある。
「こだわりのとこやなくてもいいや」、「面倒やからそのへんに行こう」
という事で、近くにあった上海料理の店に入った。
古い店らしく、上海レトロ風に仕立ててある。
なかなか雰囲気は好い。
それで食べるものもいつもと少し違う。

ピータンとあさり。
「このあさり生かなあ、やばそう」、「生やったら貝開かへんやろ?」

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「この蝦は生やで」、「酒につけてるんやね」、「酔っ払い蝦か」
「おいしいけど、やばいかな?」、「まあええやん」
「頭の付け根のわたのところは食べんほうがええよ」

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「やっぱり茸は食べたいね」

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「辛いモノも欲しい」、「蟹がおいしそうやで」
「そういえば、ここは蟹の専門店みたいやったで」
「今は、蟹のシーズンと違うからなあ」

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「これって空芯菜?、ちょっと違う気もするけど?」

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というので、いつもと違う雰囲気でちょっと違うメニューを食べてみた次第。

毎週水曜は食に関する話です。