津和野の街、日暮れて彷徨う。
さて、丘の上からの眺めがとても心温まる風景であった。
たしか、先ほど見た安野光雅の絵の中にもあったはずだ。
谷間のこぢんまりしたいいところだ。
風水的にもよい場所なんかも知れん。知らんけど。
とにかく鳥居の間を降る。
降る。
えらい多いなあ。
やっぱり1000基あるらしい。
こんなにびっしり建てるんやったら、いっそ回廊にしてくれたら雨の時濡れへんで
ええのにと思ったりするけど、1基ずつ寄進を募ったほうがお金は集まりやすいんかも
とおもったりもする。
実際は、何も思わんとひたすら石段を降る。
足が痛い。
鳥居というのは神域と人界をわけるツールであって、潜る度に身が清められるということ
らしいんで1000基も潜ったら相当な善人になってしまえるはずではないか。
てなことで麓まで降りてきた。
下にも地味な神社がある。
わしはこんなん好きやなあ。
終わりかけた紅葉がまだ少し。
さて、下界に降りてきたら、町を少し歩きながら晩飯を食うところを探そう。
最初は軽く考えてた。
食べログなんかを見て調べても、食べるとこは沢山ある。
旅館の飯は盛りだくさんで多すぎる。それに値段も高い。
外で食ったら、好きなものを好きなだけ飲んだり食ったりできる。その方がええやんって
簡単に考えてた。
そういう意識で町を歩く。
いくつか、下調べした店の前を通ってみる。
やってない。
ちょっと時間が早すぎるか? 後できたらええんかな?
なんて高を括ってる。
意外とお店がない。あっても閉まってる。そんなんばっかりではないか。
居酒屋さんが見つかった。なんとなく地元の常連さんばっかりみたい。
探したら他にあるやろ、まだ気持ちにゆとりがある、先に行く。
だんだんと日が暮れてきた。
開いてる店がまた見つかった。そういう時間になりつつある。
やれやれ。
入ろうとしたら、実は、今日、予約で一杯なんですと断られた。
ええっ。
難儀やなあ。
やむなく、また歩く。もうこの付近、隈なく歩いてるんとちゃうやろか?
また、予約だけ。
だんだん、焦って来た。途中で気がついたんやけど、わしらみたいに、ご飯やさんを
探してるらしき老夫婦がいてる。同じようにあちこちでガッカリしてはる。
わしの住んでる九度山町みたいなとこではないか。
ご飯やさんがない。
困った。困った。
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ありがとうございました。