妄想居酒屋、「小料理店○○○」の想い出。001−いい店に出会ったことから。

いい店に出会ったことから。

コロナ、コロナでとうとう飲み屋にも行けなくなってしまった。
いつから海外旅行にいけるんやろなんて懐かしんでたころが夢のようだ。
自粛、引き籠りも、こんだけ続くと鬱になりそう。
そんなモヤモヤから抜け出すべく、良かった頃、楽しかった頃の酒飲みの暮らしの
想い出に浸ってみよう。
と言うても、昔のことを正確に覚えているはずもなく、時の流れに脈絡もないんで
あったこと、なかったこと、あってほしかったこと、なかったことにしたかったこと
なんでもかんでも思うがままにでっち上げてみるのも面白いかもしれん。
さて、お酒を飲むなら居酒屋がいい。
ちょっと街中で交通の便利はええけど、あんまり派手な歓楽街ではない、
表通りより裏通りがいい、安くて美味しくて人が集まりすぎるより、
そこそこで、人が少なめがいい、むしろ自分だけの隠れ家がいい、思い切り
懐に入ってもてなしてくれるより、程々の距離で相手してくれるのがいい、
酒は美味いのが揃ってるといい、云々、かんぬん・・・、etc。
そんな都合の良い店があるはずがない。
ずっと、そう思ってきた。
しかし、よう考えて思い出してみたら、そんな店が何軒かあったのだ。
しかも、それって、行ってる間は気が付かへんかった。
後になって、その店にもう行かへんようになってから、あるいは行かれへん
ようになってから、あるいは店がなくなってしまってから、はたと気がついたり
するのだ。
後の祭りとはこのことやね。
世の中、思うようにはならん。
てなことで、この度は、うまいもん巡り、うまい酒場巡りというよりは、
そんな想い出のなかで、これはと思うお店のことなど、妄想を交えて、
というよりは、妄想を先に立てて、ほんとかうそか、よしなしごとを書いて
行きたいと思う。
それは、やっぱり、メインの繁華街というよりは、ちょっとだけローカル色のある
飲み屋街の一角にあった。

表通りというよりは、商店街をかなり奥の方まで行って、路地を曲がった先にある
雑居ビルの中にある。
飲み屋ばかりの雑居ビルの2階にあるんでフラって入っていけるような店ではない。
この界隈によくあるような、立ち呑み屋であるとか、安い酒と安いアテを効率よく
提供する大衆酒場みたいなもんでもない。
もちろん高級料亭があるような地域ではない。
中に入ったら、カウンター1列だけの狭い店、無理しても7、8人、なんかの会の
時はぎゅう詰めでこれくらい。普通は4も5人も入れば今日は満杯やんかと思ってしまうほどだ。
メニューはない。
すべておまかせだ。
普通はこれは怖い。すべて時価ということやんか。
最初はビビってたけど、この店なりのスタイルに慣れたらそれも大丈夫だというのが
よくわかった。
それで、味はどうだ。
肝心の酒はどうだ。
それはおいおい語って行こう。
お楽しみに。

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ありがとうございました。