滋賀遊、近江八幡の水郷へー3

ょっと早いけどできるだけゆっくりちびちび歩きながら船着場まで戻ろう。そ
れで船着場の事務所のベンチに座って本を読んでいた。来た時は殆どお客はい
いへんと思てたけど時間が迫るにつれてどんどん増えて来ている。皆さん良く
知っていて、いろいろ廻りながら時間を調整してちょうどええころ来はるのだ。
車で来る人が多い。バス停のある道路のすぐそばやからわかりやすい。
天気はええけどやや寒くなってきた。ベンチに積んである温くそうなドテラが
気になる。同じように待っていたどっかのおばちゃんが聞いてる。舟に乗る人
に無料で貸してくれるのだそうだ。やっぱりおばちゃんがいてると助かる。
時間が来たんでどてらを着て舟乗り場まで行く。「こんなに乗れるんかなあ?」
と思うほどの人になってる。しかし舟は一杯あるから心配はいらんのだ。
「きょうは2台でいきますから」と名前を呼んでくれた。早くきた甲斐あって、
一番先に呼ばれたから遠慮なく一番前に行く。うれしい。この歳になっても乗
り物は一番前がええ。敷物を敷いてあるから靴を脱いで前に行く。膝にかける
毛布まで用意してあるから全く寒い思いをしなくていい。準備してなくても大
丈夫だ。それでギー、シューっ、するするっと舟が進み始める。おっちゃんが
手で漕ぐやつだ。

静かだ。ヨシのあいだを音もなく進んでいく。
艪を漕ぐ音さえ殆ど聞こえない。
時々おっちゃんが説明してくれる声が聞こえる。一緒に乗り合わせたおばちゃ
ん達も根が上品なんかあんまりわーわー喋らはらへん。
そやから静かだ。
アシとヨシの違いもこの時おっちゃんから聞いたのだ。
水鳥が多い。
これはカルガモやでと教えてくれる。

カイツブリも多いんやでと言う。はずかしながらどんなヤツか知らなんだけど
小さいやつだ。滋賀県の県鳥だと言う。
「いややわあ、汚い」、ぷかぷか浮いたペットボトルを見ておばちゃん達が言
っている。紐がついてるから何かあるんちゃうやろかと思たけど会話によう入
っていかんかったら、船頭のおっちゃんが、「うなぎとるための仕掛けが付い
てるんや」と教えてくれた。
景色はあくまでもゆったり流れて行く。

竜神さんがおった。

水の神様を祀ってあるのだ。
宜しくお願いします。
ずっと鵜が先導してくれている。鵜飼の鵜とは違て川の鵜なんやと教えてくれ
た。近寄ったらカメラに写そうと思ってたが、先へ先へと進む。舟の行き先が
分かるのか? おっちゃんが鵜の後をついていってるのか。
あいかわらず静寂に満ちている。緊張の無い静寂だ。


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