普達措国家公園の原生林。
さて、とうとうシャングリラに着いた。どんだけ綺麗な幻想的な街なんやろとえらく期待
してたけど、着いてみたらただの田舎町だ。
なんもない。
「どこへ行きます?」ってドライバーに言われても、そんなんわからへん。
「どっかここならではの自然の景色が綺麗なとこへ行きたい」って言うと、車を止めて
聞きに行ってくれた。
「普達措国家公園」ってとこがあるらしい。原生林の中にある公園らしい。
とても興味深い。
てなことで、タクシーはしばらく郊外に向かって走る。
公園の入口みたいなとこに着いた。それらしくない、だだっ広いとこだ。
ここはまだ入り口ではなかった。ここでチケットを買って、電気自動車に乗って
公園入り口まで行くらしい。ちょっとしたお土産屋さんがならんでる。特に欲しいものはない。
何か細長い水筒みたいなのがたくさんぶら下げてある。
なんやろ? ようみたら簡易酸素吸入器みたいなやつだ。
へえっ、こんな要る人いるんか? どうなんやろ? 今は何もないし、もし必要になったら
中でも買えるやろ。なんて安易に考えて眺めていた。
これがえらい失敗。この時に買っておけばよかったってとても悔やまれるときがきた。
その時にはすでに遅し、あとのまつりだった。
この時点ではそれがわからず電気バスに乗る。
入り口に着いた。ここからは歩いて公園内をめぐるらしい。各自が思い思いに
歩き始める。
すぐに湖に出た。すぐに異変を感じ始める。
なんとなく息苦しい。頭が痛い。歩くのがめんどくさい。
ゆっくり歩かんと歩かれへん。
これって、典型的な高山病とちゃうんやろか? 先に進むのが結構辛い。
時々大きな深呼吸をしながらゆっくりあるいたら行けんことはなさそうだ。
どうしょう? どうなんねん? って不安に思ったけど、深呼吸しながらちびちび
歩いたらいけそうだ。せっかく来たんやし、先に進もう。
湖畔の遊歩道を歩いていく。
とても良い。
恐ろしく深い緑がある。鬱蒼とした原生林だ。映画とかでよくみるアマゾンなんかの
熱帯のジャングルとは全く違う。寒くて空気が薄い土地の厳しさが漂っている。
それでも緑に満ちている。
遊歩道は地道で平地なんで柔らかくて歩きやすい。時々、木で作った桟道や階段があるけど
高低差はとても少ない。
酸欠のわしには歩きやすくて有り難い。
こんな山奥の原生林の中の湖の奥に人なんか住んでないやと思いつつ歩いていたら
少数民族らしき人たちが住んでる集落というほどのことはなくて、1、2軒の家が
見える。住んでるらしい。
馬が居るし、牛も居る。
よくある鶏の放し飼いは見当たらへん。
炊事の煙も上がっている。
なんとなく良い風景だ。
こんな空気が薄くて、他の人達との接触もまったくない僻地でどんな暮らしが
出来るんやろ?
この緑の濃厚さを見たら、けっこう作物も採れるんやろか?
そうは思い難いけど、静かで満ち足りた世界があるのかもしれん。
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ありがとうございました。