コロナ日和の日々、妄想の旅に出る。V国へ、H市からF市へ列車の旅−07、密林の中の昼ごはん。

密林の中の昼ごはん。

そろそろかなと思う頃、舟が岸に着いて、島というよりは中洲のようなところに上陸することになった。
鬱蒼とした木陰の道を歩いて行くと農家の広場みたいなところに出た。
欧米人が好きなオープンテラスのような、木陰のなかのテーブル席はなかなかええ感じだ。
席は自由なんやけどわしらのグループは結構大きい。いくつかのテーブルに分かれて座る。
わしは英語で話かけられて、わかる時はええけどわからん時は、いつものように曖昧に
ニヤニヤするという例のヤツをやってるんで親しくなってくれた仲間はいてへん。
空いてそうな席にコソコソっと座る。
さて、昼飯がでる。

昼飯はツアーに付いてるんでお金は要らない。けどただでさえ安いツアーにインクルードされた
飯なんてロクなもんではないやろと予想してたら、その通りだった。
ベトナム料理というよりは中華のただの焼きそばだ。
それに簡単なスープが付く。
飲み物は自前って言うからもちろんビールを頼む。不思議と冷たくて美味しい。
なぜ不思議かというと、東南アジアの田舎では、ビールを冷やして飲むと言う習慣が
殆どないのだ。欧米人や日本人の観光客が多いところではその客用に冷やしたのを
置いてるけど自分たちは常温で飲んではる。あるいはどうしても冷たいのが欲しいって
言うたら丼みたいな鉢にビールをいれてそこにカチ割り氷を入れてくれる場合が多い。
冷たいから一緒やという理屈なのだ。
味気ないにもほどがあるけど、それでもありがたいと思うこともある。今回は冷えた
缶ビールやからありがたい。
料理も自分で金を払えば追加はできるみ。うまくはないもののある程度量があったんで
もうええわと思いつつも肉野菜炒めみたいなのを追加する。
もっと高いのもないではないけどこの味では期待できへん。
それでも、お酒飲んで、何か食ってお腹が満ちたらおのずと話は弾む。とつとつとでは
あるけどわしも会話に混ぜてもらう。どんどん話題を作って繋がりを深めていくと
いうほど、会話力もないし、積極性もないけどそれなりに緊張して楽しい。
いろんな国の人がいてる。英語圏の人でないほうがわしにとってはちょっと楽。
このツアーの事を調べてた時、このメコンの村での民宿体験みたいなのがあった。
たった1人で、メコンの村の民家に泊まって、川魚食ったり、農業してみたりと
いろいろあるみたいやけど1番のウリは蛍が見られるということだった。とても
面白そう、話半分、1/3としてもおもしろそうとは思うけど、こういうことはやっぱり
少しはV語を喋れての話ではないかと思う。ある程度片言以上のコミュニケーションが
なかったらしょせんそこの暮らしの端っこにすら触れられないんではないやろか。
中国の美術学校の寮で3ヶ月ほど暮らした時に痛切にそう思った。この時は1年間かけて
中国語を勉強していたんでなんとか会話が成立してとても楽しい経験をすることができた。
そうはいうても旅に出る旅にその国の言葉を勉強するわけにはいかんのやけど
よく行く国、気に入った国の言葉くらいは覚えていかんとあかんとつくづく思う。
いつかはこの国の言葉を少し話せるようになってもうちょっとディープな旅をしてみたいと
思ったのだった。
飯を食ったら他にすることはない。
今度はもう少し小さな舟に乗り換えて、もっと狭いクリークの奥の方まで行ってみる
らしい。

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ありがとうございました。