江南の旅、ルーヂー01

「ルーヂー」というのは日本語にできない。
ルーは「用」と言う字の上に片仮名のノの字がちょんとつく。
ヂーは真っ直ぐと言う意味の字だが、その「直」と言う字の下部のカギ形
の部分を真っ直ぐにして目とう字とくっつけたような字だ。
要するに土地の名前で特に意味はない。
「ルーヂーへ行ってくれる?」と聞くと、いとも簡単に、「ルーヂーかい」
と言って動きだした。
車は駅から蘇州市内の外れを通って高速道路へ、高速を通って郊外へと順調に
走って行く。高架、高架をすいすいと走ってしばらくすると、湖沼が見えて
来た。さすが太湖の国だ。
湖沼のそばを走ると更に気持ちがいい。
「えらい遠いなあ」
スピードが速いからかなりの距離を走っているだろう。
「もうじきや」道路標識にも「ルーヂー」の文字が見えてきた。
突然渋滞が始まった。道は広くて整備されているから、例の割り込み合戦
のデッドロック状態ではなさそうだ。じりじりじわじわと前には行っている。
「わかった」ジャリトラが横転しているのだ。
あとは順調、結局1時間強でついた事になる。
「ありがとう」とお金を払って、おりたその瞬間に不安がこみ上げて来た。
「どやって帰ろう」
「もしかして帰りのタクシーなんかないかもしれへん」
タクシーなんか殆ど走っていない。沸いているのは観光バスで来た観光客
達だけだ。
「さいごは公共バスがあるはずや」
来た瞬間から心配ばっかりしてもしょうない。
今迄とはかなり雰囲気が違う。
観光地というよりは、となりの田舎町と言う感じだ。
それでも水郷。
なんとなく落ち着く。
何にもなさそうやけど、落ち着きとかやすらぎとかを観光できそうだ。

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