中国、廬山&安徽、文房四宝の旅−32、安徽、黟县、関麓村へ。

安徽、黟县、関麓村へ。

やっぱり観光化されてる上に面白ろなくなってきてる南屏村でも思わぬ酒を手に入れて
ご機嫌になった。そこを後にして、比較的近くにある関麓村というところを訪れる。
この辺に来るとがらりと空気が入れ替わったかのようだ。

いい予感がする。
小ぢんまりした静かな村だ。人の気配はするけどやかましくない。

もしかしたらここは、「陶淵明」の「田園の居に帰る」の村ではないか。

帰りなんいざ、田園まさにあれなんとす・・
鶏鳴き、犬吠える村だ。

中に入って驚いた。ここでは祠堂というよりは家の中を見せていただける。
そして家の中には結構な文化がある。

写真は日本では床の間に当たるんやろか? 昨晩の李坑古村で女の子たちの案内人に
教えてもらったお決まりセットが並べてある。鏡や時計やその他諸々、何やったか
忘れたけど、揃ってるはずだ。
どことなく趣味がいい感じが漂ってる。絵も書も軸の配置もセンスがある。
昔の中国の文化的な厚みを感じてすごいなあって今更ながら思う。
路地裏を研究しながら先に進む。

とても良い感じの台所だ。味がある。手入れしたらおもしろいキッチンができそう。

唐辛子がある風景。

奥の木の曲がり具合がいい感じ。

新しい家でもうだつが必ずあって独特の雰囲気を醸し出している。

この木もいい感じ。

この村は、先程の南屏村より何となく居心地がよい。観光客が少ない、というより殆ど無い
というせいもあるけど、たいして豊かでもなさそうな中にもどこか文化の香りがキラリと
光るような気がして心惹かれるのではないやろか。

ここでは売店がない。

この村は観光化が進んでない証拠に売店やホテルが見当たらへん。
先程みたいに地酒というか自家製酒というか、そういう妖しい店はあったら
嬉しいけど、やたら土産モン屋さんやとか、ホテル、レストランのたぐいあると
便利なときもないではないけど興醒めなことの方が多い。
しかも、それらを村の人たちが経営して村が豊かになってるならまだええけど、
聞くところによれば場所によっては都会から資本が進出してきて、地元の貧しい
人たちから家や土地をなかば無理やり買い占めて観光化をすすめてるような
ところもあるらしい。いろんなとこにいろんな利権がからんでなどといやらしい
話もあるんではなかろうか?
そんなんとは別に、前に行った古村ではある程度の都会の人が、この村は
これから賑やかになると信じて自分のお金をつぎ込んで一見のあばら家を買って
細々とゲストハウスを開業すべく奮闘してはるひとも見たことがある。
これはこれで面白いやないかと思った次第だ。

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ありがとうございました。