山縣有朋別邸、「無鄰菴」

これもある種のミニミニ旅の一つかな?
先日テレビを見ていたら、京都の知られざる名園を紹介していた。
明治の頃、南禅寺の周辺の再開発を目論んで、広大な土地を確保したが、
計画が頓挫したので、その跡地が、いくつかの別荘になったということだ。
政治やビジネスの世界で成功した人の別荘だからどれもすごいものだった。
その一つとして、明治の元勲、山縣有朋の別荘もでてきたのだった。
「これ、最近行ったことあるで」
思い出した。
京都に用があって行ったついでに立ち寄ったのだ。
簡素な門をを入って行く。
こんな石像がさりげなくおいてあるが、なかなか味があるものだ。

小さな玄関の建物をくぐり抜けていくのが趣向だろう。
庭にでると、視界が一気に広がる、驚きの風景だ。
そのまた向こうの東山を借景に、視線は奥へ奥へと果てしなく広がる。
まるで水墨画で下から上に視線を走らせているようだ。
川が流れている。視線の上の方、ずっと奥の方から水が流れてくるのだ。
琵琶湖疏水のすぐそばだから、この水の力をさりげなく巧みに利用している
のだ。
本当はこういうところでお抹茶でも一服いただいてゆっくりしたいものだ。
ちゃっちゃと行って、ちゃっちゃと帰ってしまう性格を直さないといけない。
それはいいとして、今でも確かに綺麗だが、ここは紅葉の季節に来るべき
だろうと思った。
庭の紅葉と、東山の紅葉が入れ混じって、絢爛豪華な画になりそうだ。
又、来よう。
紹介された別荘は全てが公開されているわけではないが、こういう風に
公開してもらえると庶民にも楽しめてありがたい。

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