路の駅でお昼ご飯を食べたらかなり元気になった。奈良の茶粥定食だ。
車のエアコンも何となく動いているような。ゆるいような。
しかし、民宿は近い。
稲穂の中を走るのは気持ちがいい。
田圃はもう刈入れが始まっているみたいだ。
細い道を地図を頼りにゆっくりと間違えないように走る。
着いた。「農家民宿、B&Bにしみね」というところだ。小高い丘の上にあって、
細い道を登るのが大変だが、見晴らしがよくて風が涼しい。
離れを民宿用に使わせてくれるようで一日一組しか客をとらないそうだ。
してみると今日は我々だけと言う事だ。
おおきな離れの部屋を開け放して風と日を入れる。
開放感があって爽快だ。
このままのんびりだらだらと夕方まで過ごしてもいいのだ。
そういう気配でよもやま話が始まったが、いくらなんでも夕方までは時間がある。
「近くに磨崖仏の寺があるそうやで」
一応調べてきてはいたのだ。
それでは大野寺まで行って見る事にしよう。
川に沿って走ると、ゆっくりと曲がっているところがある。対岸は岩場になっていて
切り立って硬そうでしかも縦に平べったい岩が並んでいる。
「いかにも」という感じになってきた。
「このあたりやで」と思うまもなく目の前に、あった。
高さ13メートルの弥勒菩薩像だそうだ。
車を降りてゆっくり眺めよう。
川原に降りて水遊びをしている子供たちもいる。
世の中はまだまだ暑いが、ここは山の緑が涼しい。磨崖仏がおられるだけに山に
霊気もありそうで、ちょっとしたパワースポットと言えるかもしれない。
磨崖仏の川を挟んでこちら側に大野寺がある。
鄙びた小さな寺だが、ちょうど磨崖仏の正面になっていて、ここから礼拝するように
なっているのだ。
後鳥羽上皇の勅願で造立されたというからえらい古くて由緒正しいものだ。
宇陀の民宿で新米をいただく-02
- 2010年9月15日
- 近畿地方
- 3人