さて、エベレスト街道最終行程の日の出発だ。一晩寝たら、こわばった体も大分
ましになってる。けど、足はパンパンやし腰もまだまだギクシャクしてる。しかも
今日1日は登りばっかりになる。先が思いやられるけど行くしかない。今日の行程は
短い。ガンガン登ろうとおもうけど、高山病のせいか、根性なしのせいかすぐに疲れる。
1時間ほど歩いたところで、来る時に昼飯を食ったロッジ兼レストランに着いた。
おや、前回、お昼を食べた時に居てた可愛い児がまたいるではないか。今日はちょっと
ご機嫌が悪いみたいだ。お姉ちゃんらしき娘をあいてに何か泣いたりぐずったりしてる。
しめしめ、こういう時のために今回はお土産を持ってきたのだ。
チョコレート、前回はポーターさんの荷物に入れてたんで渡せなかったけど、こんな時が
ありそうなんで今回はリュックに入れておいた。さて、お気に召すかな?
泣いてるけど興味はあるようだ。お姉ちゃんが何か言ってる。恐る恐る包み紙を
剥がし始めた。
ちょろっと食べて見る。いけるかな?
もうちょっと食べて見る。「美味しい」って顔をしてる。よかった。
おやおや、つぎつぎ食べ始めた。あんまり食べ過ぎたらあかんよって言いたい
けど言葉が分からへん。
ご機嫌はだいぶ治ったらしい。今日はお母さんは忙しいみたいだ。
わしらはここで根が生えてるわけにはいかへん。先へ進もう。
もう少し歩いて次の村あたりで異変がおきた。
とうとう気にしてた靴の裏の裏皮がペロンととれてしまったのだ。しばらく歩いて
見たけどペッタン、ペッタンして歩かれへん。これはいかん。なんとかせんとあかん。
で、ガイドさんにヒモみたいなもんを持ってへんかと聞いてみたら、首にまく
布地をだしてくれた。やむをえんからそれで括ってみる。しかし、2、3歩歩いたら
すぐに解ける。これではあかん。テープみたいなんないやろか。村の中ではあるけど
売店みたいなのはない。どうしょうって困ってたら、通りかかった欧米系の
トレッカーの若者が、「何、何?」って寄って来て、「テープやったらあるで」と
わざわざリュックの中を探って取り出してくれた。
「ありがとう。助かるわ。」とそれを借りて、とりあえずぐるぐる巻きにする。
2、3歩、歩いて、これで行けそうやわと安心する。
残ったテープを返そうとすると、いいよって笑って向こうに行く。カッコええなあ。
ありがとう。
見た目にはひどいもんやけどそんなこと言うてられへん。歩くのは全然問題ない。
靴は問題ないけど足腰はガタガタや。あと少し頑張って歩こう。
登りはきついけど風景は長閑、
日々の暮らしの暖かさを感じながら歩く。
それにしても登りが長い。
向こうから馬が走ってきた。ここにはこういう日常があるらしい。
かっこええけど危ない。
高山植物が綺麗に咲いて居る。
しんどくなると下によく目がいくのだ。
ふと見上げると丘の上に門が見える。おおっ、あれがルクラ村の入り口ではないか。
確か来る時に見ながら通った女性シェルパの門だ。
やっと着いたようだ。
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ありがとうございました。