一般的な揚州料理ではあったが、お腹は一杯になった。
ビールも飲んで動きたくなくなった。が、やっぱり観光しよう。
揚州に来たからには、何と言っても大明寺だろう。前回は痩西湖までは来たが、大明寺に
行けなかったのが心残りだった。それに今年は奈良遷都1300年記念の年でもある。
修復なった唐招提寺にも行ってきたではないか。
「ここから、大明寺まではすぐやで、タクシーで10分くらいや」
「暑いからタクシーで行こ」
道路から門までの参道はあっけない程短い。それでもいろんな物を売っていて面白い。
プラスチックの大きな風車みたなのを売っている。
「何にするんやろ」、占い師もいる。
「名前を聞かんでも当てたるで」とかわけのわからんことを言っていたような気が
するが、単なる聞き違いかもしれない。
寺は大きいが普通の寺だ。観光客が多い。流れについていくと目立つのは塔だ。
「えらい大きいなあ」八重の塔だ。
「一応中に入ろうか」ということで入ったが、特にこれといったものはない。
「鑑真像はこことちゃうで」
登っても登ってもしんどいだけだ。景色も飽きてきた。
「鑑真像をさがそ」
「平山堂というとこにあるそうや」
日本語の看板があちこちにあるから直ぐにわかった。
「真ん中にいてはる」
日本から贈られた鑑真和上の像だ。
「いくらか寄進して線香あげさせてもらおう」
だいたいどこのお寺でも線香を売ってたりするが、ここはそんなのはない。
「日本から来たんです。お願いします」
「しゃあないなあ、一本ずつやで」と強引に線香を頂いて、鑑真和上を拝ませて頂いた。
和上像が日本が本物、こちらがレプリカであるように、お寺も、こちらが新しいし、
鑑真の存在感が希薄だ。
後で無理に造られたものという感がつよい。日本人が強く思うほどにはこちらでは
思われたなかったのだろう。
日本にいてこちらにはいなかったのだからしょうがない。
江蘇省食の旅-07、鑑真の大明寺へ
- 2010年8月15日
- 浙江蘇、安徽他/黄山、古鎮、墨硯紙筆
- 古鎮の旅
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