元陽の棚田と別れて一夜明けた。天気はまだ釈然としない。普通ならアジアの
雨期を外れてるんでそんなに雨が続くはずはないんやけど毎日が鬱陶しい。
とはいうもののそんな事でへこんでいては旅は出来へん。
今日も元気一杯で歩き回ろう。
ということで、本日の最初は碧渓村と言うところに行く。昔、茶葉古道にあって
茶葉の交易で栄えた村らしい。聞くところによると殆ど観光化されてないようだ。
そうなると、城壁に囲まれるとまではいかんでも村の入り口に門があって、古い
家が身を寄せる様に集まった露地をうろうろ歩きできたらええなと思う。
まさしくそういうところであった。
ちょうど朝市みたなのが始まるところ? 終わるところ? ええなあ、後で寄って
みよう。
集落への道を進むと、向こうに街の門がみえる。
その前に右手に大きな由緒あるらしき建物がある。
見学できるらしい。茶の交易で儲けたお金持ちの家らしい。
では、門から入ろう。
この、門から中を見る風景はとても良い。後でスケッチに来よう。
中に入るともう老街だ。古ぼけたお店が沢山ならんでいる。土産物屋さんでは無い。
現役のお店だ。お茶屋さんとか薬屋さんとか、しかし、残念ながら時間が少し
早すぎたようだ。
少し向こうに塔が見える。
下が筒抜けになっててどっちにでもいける交差点だ。
面白い。
この少し先で老街は一旦終わって普通の街に入る。ここに来るまでの横道も
沢山あって、それも気になる。
しかし、まずは門に戻ってスケッチをしよう。
ワンくんも見てくれてる。
雨が降ってるんで座るとこがない。立ったまま描いてると手も腰もしんどくしんどく
なってくる。道行く人たちも、「なんやこいつは、何してんや?」と不審顔でもある。
ちゃっちゃと切り上げてさっきの路地の奥に行ってみよう。
舗道に穴をあけるおっちゃんと小雨の中、ぼんやりすわってるお婆ちゃん。
何かわからん組み合わせがとても面白い。
こんな家にぽろっと入ってみたい。
多分、怒ったり、咎め立てしたりはされへんと思うけど、何か声をかけられた時に
ペラペラペラって答えられる語学力が必要やなあと思いつつ通り過ぎる。
この家もええ感じだ。
中をチラッと見て通る。
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ありがとうございました。