ここに来るまで緩い坂を上りつつやってきた。帰りはその坂を下りつつ歩く。
上りより下りの方が嬉しい。歳をとると微妙な高低差を意識する。どんなに微妙
でも上りよりは下りの方がええんやけどずっと下ってばっかりやったら地面の
下まで行ってしまう。ほどほどに戻ってくれんと都合が悪い。
路地歩きの楽しみはメインの通りをぶらぶらするだけやなくて横もみながら
おもろいもんを見つけたらためらわずにそっちに向かう事だ。
すると、又、大正、昭和ノスタルジーを見つけた。
こんな映画館、昔よくあった。子供の頃よく行った。
硬い座席でトイレが臭い。何時行っても満員で座れることはあんまりなくて、
後ろやったら見えへんから通路の横や真ん中通路で立って見てたような記憶だけ
がうっすら残ってる。
それに比べると今時の映画館は素晴らしい。座席は後ろから前に傾斜がついて
いて前の人が嫌がらせに帽子を高く被って座ったりせんかぎりスクリーンを見
るのに見難いということがないようになってる。一列毎に左右をずらして頭が
かぶらんようにしてるとこもある。座席はやわらかくて座りやすい。ちょっと
うたた寝するにはもってこいの環境だ。トイレも明るくて綺麗だ。とても居心地が良い。
しかし、客が少ない。映画を見る人が減るばっかりで、映画館がどんどんつぶ
れて行く。ようなったころつぶれるなんて情けない話だ。
映画館で映画を見ることが時代遅れではないような文化が残っていて欲しいものだ。
なんて、高邁な事を考えてたら腹が減った。
元の道の戻って、昼飯どころを探しながら歩く。
「無いなあ。」あるようでないのだ。何でもよければ結構あるんやけど、こちら
の好みもある。
大分戻って、「ええとこあるやんか。」と一軒の和食屋さんを発見。いかにも
たまたま見つけたように叫んだけど、実は行く時から物色して、目をつけて
おいた店なのだ。我ながら白々しいけど、美味いもんが食えればそれはそれで
ええのだ。
古民家風、木の香りがする落ち着いた店だ。
メニューを見ながら、何を食おうか? 「海鮮丼があるやん?」なんて初めて
気がついたような言い方をするけど、実は前もって看板見てたんでこれって決
めたあったのだ。
当初のもくろみどおり、海鮮丼を頂く。
とても美味しい。
半熟タマゴをつぶして混ぜ混ぜして食べると口の中に海鮮の旨味が広がる。
ネタも新鮮やし、量も多い。
これで十分満足だ。レンタカー運転中やから残念ながらビールは飲めない。
それは後のお楽しみだ。
ご馳走さんでした。
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ありがとうございました。