さて、西湖からの帰り道、自動販売機を見つけた。日本では何の不思議もない
んやけど、中国では珍しいと思う。
ほんとか嘘か知らんけど、中国では自動販売機を設置したら機械語と盗まれる
から設置しいへんのやって聞いた事もある。そやから無いんやって思ってたけ
ど、最近は出来たんやなあってびっくりしたのだ。
そんなら何か買うてみようと、地図があったんでお金を入れてみたら、ウンと
もスンとも応答しいへん。残念ながら試して見ることができへんかった。
さて、朝飯は何にしよう。前は、昨日、刀削麺を食べた店の近くで包子を売る
店が早朝から開いてたんでそれを買って食ってたんやけど、今はその店は無く
なってるというのは調査済みなんで、さしたるアテはない。ホテルに帰るまで
にどこもなかったらスーパーにでも寄らんとしゃあないと覚悟してた。
しかし、ずっと前に食べた事があるおぼろ豆腐の店がもしかしたら開いてるか
もしれんと言うのが一縷の望みで前を通ってみたら、ラッキーな事に開いてい
たのだ。
しかし、この店はえらい人気なんで出勤前の時間帯はいつも満員だ。10人も行
って入れるやろかという次の心配がある。
幸い、先客が出たばかりで店内にいる人は少ない。これまたラッキーだちゃっ
ちゃと食べてしまおう。
カウンターに行くって、おぼろ豆腐（豆花）をくれって言うと、「甘いのか、
塩っぱいのか？」って聞かれる。甘いのは相当甘ったるいから、塩っぱい方に
する。と言っても甘くないだけで普通の豆腐だ。それで、「タレはどうする？」
って聞かるんで、色々考えるんも面倒やからわしの好きな、「辛いタレ」って
答えておいた。辛いの嫌いな人もいるんやろけどまあ、ごめん。
10人分作るとなるとそれなりに時間がかかる。
時間がないんでできた分から頂いていく。
日本のおぼろ豆腐と殆ど同じ味。
ふんわりさらっとしておいしい。辛いタレもわしにとってはとてもおいしい。
ついでに油条（あげパン）も頼んでおいた。
これを左手で持って、かじりながら、右手のスプーンで豆腐をすくって食うの
が美味しい食べ方なのだ。待ってる間にも次々お客が入って来る。
「どっから来たんや？」、「日本」、「そうか」なんて会話も始まる。
基本的には皆さん人なつこくって親切な人が多いのだ。
こういうのはうれしいね。
豆腐の朝ご飯は体に優しい。
今日一日が気持ちよく始まりそうだ。
さあ、又、旅を始めよう。
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ありがとうございました。