中国、江南、浙江の旅-21、西湖の夕陽

もうすぐ陽が落ちようとしている。西湖の美しい柳のかげに陽が落ちていく。
毎日この時刻が西湖でも一番美しい時だと思う。

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誰もが、息をひそめてこの時を見つめている。
と思いきや、なんのその。湖を巡る遊歩道の上で、演芸大会が繰り広げられて
いるのだ。ローカル劇の一場面のような、歌謡曲のような、いかにも中国の古典
的でかつローカル色の感じられるような歌を熱唱してはるのだ。

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それをとりまいて、ミュージシャンも見物客も熱が入っている。

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この辺はいつも何かやってはる。
普通のカラオケ大会みたいなときもあるし、ダンス大会みたいなときもあるし、
剣劇の演舞場になってるときもある。とにかく中国の人はこういう街角エンタ
ティメントが大好きみたいだ。ここに限らず、都会、田舎に限らず、ちょっと
した人の集まるところ、ちょっとした広い場所があればすぐにエンタテナーが
登場する。
実におもしろい。
こういうのは、公安の取り締まりなんかないんやろか?
西湖は中国の有名な景勝地だ。詩人、蘇東波が伝説の美女西施に擬えて西子湖
と呼んだのが名前の由来という。そやから水墨画の賛には西子湖と書く人も多い。
古今の画家の多くはこの西湖を画題に絵を描いている。
その為かどうか、西湖十景というのがあるのだそうだ。西湖の周りで、季節に
あった絶景が現れるポイントに名をつけたということ。
「蘇堤春暁」「曲院風荷」「平湖秋月」「柳浪聞鶯」「断橋残雪」「花港観魚」
「双峰挿雲」「南屏晩鐘」「三潭印月」「雷峰夕照」
というやつだ。
昼飯の後、もう一回河坊街に行って、篆刻石のあやしい店を見に行ったり、お
土産を買ったりして、陽が暮れそうになったので、急いで夕陽を見に来たのだ。

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このあたりは十景で言えば、「柳浪聞鶯」の外れにあたる。
しかし、柳はとても綺麗だ。湖と沈む太陽によく似合ってる。

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芥川龍之介も乗ったことがあるそうやけど、湖上には観光船が沢山でていて、
これも風情を添えている。

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これは船単位で料金が決まってる(80元くらい?)んで沢山で乗った方が徳
なんやけど、10人は無理やし、時間もあんまりない。
今度、時間があるときに皆さんを案内したいものだ。

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こうしている間にもどんどん陽が沈んでいく。あの仏塔は西湖の名物で、西湖
を絵にする画家はシンボルとしてあれを入れる。
蓮はもう枯れているけど、6月、7月の盛りの頃にくると、それは見事な蓮の花
の景色が見られる。

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今回はあまり時間がなくて、杭州、西湖の風景を一緒に来たみなさんに堪能し
てもらえないのが残念だ。
又、再度来んとあかんね。

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ありがとうございました。