雲南省、元陽、建水の旅-23

雲南省、元陽、建水の旅-23 建水で大宴会
双龍橋の見学が終わって車に戻る。建水の街に戻るまで30分くらいだ。
「今日の夕食ですが」と運転手が言い出した。
「昨晩のお返しに、今日は私がご馳走したい」と言い出した。更に、
「建水中学の先生に友達がいるので、一緒にご馳走してもいいか?」と言う。
食事は多いほうが面白いので、「問題ないよ」という事になった。
何と、次期校長と言う人を含め、体育の先生方が6人も来たのだ。
「乾杯」。「中国式は勘弁してね」といいながらも盛り上がってくる。
運転手が、詩を朗読し始めた。
「それって、李白の『将進酒』だろう」っていうと、「何でそんなの知ってるんや?」
と盛り上がり、次期校長が、「私は、魯迅が大好きだ。日本人では藤野先生を尊敬している」
と言う。「魯迅の『孔乙己』を読んだ事がある」と言うと、又又、「中日友好」の
乾杯だ。更に、「私は『老舎』が好きだ」と言うと、次期校長が、「私は古典が専門だ」
と言い、「『徐志摩』の『再別康橋』を知っているか? 私の一番好きな詩だ」と言う。
さすがに、その詩は知らなかった。しかし、「雲南はいいだろう」、「今度来たら私が
案内する」、「日本人と酒を飲むのは初めてだ」とか先生方と次々に、「乾杯」に
なってしまい。「中国式」にならないよう警戒しつつ飲んでいたが、いつしか忘れて
完全に酔っ払ってしまった。
中日友好の楽しい一時であった。

後で『徐志摩』の『再別康橋』を調べたら、次のような詩であった。
実に美しく繊細な詩だと思う。
中国では教科書に載るような詩だそうだ。

再別康橋 徐志摩

軽軽的我走了 正如我軽軽的来
我軽軽的招手 作別西天的雲彩

那河畔的金柳 是夕陽裏的新娘
波光裏的艶影 在我的心頭蕩漾

軟泥上的青 油油的在水底招揺
在康河的柔波裏 我甘心做一条水草!

但我不能放歌 悄悄是別離的笙粛
夏虫也為我沈黙 沈黙是今晩的康橋!

悄悄的我走了 正如我悄悄的来
我揮一揮衣袖 不帯去一片雲彩