雲南省、元陽、建水の旅-17 棚田、光の妙
長野県の千曲、姥捨に棚田があって、田毎の月と呼ばれる
風景があるそうだ。
棚田の各々総ての田に月が映ってえもいわれぬ美しさだと言う。
元陽の棚田は朝陽、夕陽が綺麗だとガイドや運転手は言うが、
もしかしたら月も同じように美しいに違いない。
これだけの田があって、水が張られていると、そこに指す陽
や月の光が、様々に変化して、その場所毎、その時毎に
玄妙な変化の美を見せるに違いないと思う。
朝陽を見た後、幾つかの棚田を順番に廻って行った。
光と影という意味で印象的だった風景を少しばかり紹介しよう。
天気の良い日であった。
空は晴れて、十分に日が差している。
それが、水田の水面に映えて美しい。
ただの景色だけではなくて、田を耕し、苗を植える生活がある。
それも又画になっている。
それでも、雲の湧く土地ゆえに、
時として霧がさして、一瞬で何も見えなくなる。
その変化も又面白い。
何日も逗留して、じっと見ていても飽きないだろう。