雲南省、元陽、建水の旅-12 老虎嘴の棚田
「話が違う」と思うが、その女は「此処から先は行けない、道がないから
回り道しても1時間半かかる」と言う。「最初から1時間半は解っている」
と言うが、「私は案内できないので行くなら自分達で勝手に行け」という。
かなり話に食い違いがでてきたがコミュニケーションがうまく行かないので
しょうがない。
しかたないので、ここから棚田の風景を見ることにした。
確かに美しい、壮大だ。
もう田植えの時期が始まっているので、写真で見るようなキラキラと輝く
水田の美しさは無いが、山野を覆い尽くし、地の果までも続くかと思える
風景だ、「果ての果て迄、耕して地にみつる糧を得るのだ」
下を眺めると、少数民族の家が見える。
田植えをしているところも見える。
あそこまで降りて行って、下からこの風景全部を見上げたら、さぞ爽快だろう
なと思うと残念ではあった。
「このまま夕陽を見て帰るか」とガイドが聞くので、
「まだ2時間は陽が落ちへんで、待たれへんから帰えろ」と少し不機嫌になった。
今回、ガイドはこんな調整もしないし、あまり役にたたない。
車に戻って、運転手に文句を言うと、しきりに気にしている。
彼も、こういう事情を良くわかっていなかったらしい。
「自分勝手に降りたらよかったなあ」と後で思った。