タイ、カンボジア、アジアの原風景と街角に触れる旅ー３１、東洋のモナリザに会いに

前回アンコールワットに来た時には東洋のモナリザに会えなかった。何でかと
言うと、そういうもんがあると言うことすら知らなかったのだ。
東洋のモナリザと言うのはアンドレ･マルローという高名なフランス人がつけた
と言う。元有名な作家にして元文化相。そういう偉い人があろうことか、この
仏像をバンテアイ・スレイ寺院の壁から切り取って盗み、国外に持ち出そうと
したところを捕まったのだ。そういう曰くつきの仏像が又元に戻されて、カンボジア
の遺跡の残っているということを恥ずかしながら知らなかったのだ。そやから
この旅では是非共行かんならんと思っていた。
湿地帯を抜けると寺院が見えてきた。
なんて瀟洒な寺院なんやろ。ちっちゃくて可愛いい。

他の遺跡とは違って赤い石でできていてそれが重々しさよりは清楚な感じを見
せているようだ。

門や塔や壁一面に彫られた石像の彫刻も美しい。

門を入って本院までの通路は水浸しやけどこれも又ええなあと思うほどだ。

王と王妃が仲良く馬上に居られる像をくぐって本院に入る。

これもすごい精巧だ。

規模は小さいけどどの建物も美しい。

みごとなものだ。

さていよいよ東洋のモナリザだ。あの奥にあるやつだ。

近寄ってみよう。

望遠のええカメラとちゃうからこれくらいでごめん。
しかし、マルローが惚れて持っていくくらいやから他の仏像とは一味も二味も
ちがう気品がある。
どの寺院にもエロチックで官能的とも思える女神像や女官像がおおいけど、こう
言う風格のある像を造る感性もあったんかと感心する。
お堀で咲いてる蓮の花さえ上品に見える。