昼飯を食って帰ってきたら、こんどは布を織って見せてくれる。というか、お
願いしたら快く見せて頂けることになったのだ。
布を織ると言っても機織機があるわけではない。仕事場は竹とバナナの葉で屋
根を葺いて壁を設え、高床の床もそれで作ったシンプルな小屋だ。
小さな間仕切りで寝室のようなところにし、作業はその前の部屋でする。
こんなとこって気持ちよさそうだ。
因みに、この村で伝統染色の研究をされた日本の研究者の方の為に、この小屋
を作って、その人は何度もここで長期滞在されたそうだ。
と言うことでとても居心地がいい。
さて、機械がないからどうするのかと思うと、縦糸を束ねた端っこを窓側に固
定する。そして腰にベルトを巻いて、機織り治具を手のところで固定するのだ。
それで体の位置を決めてから横糸を滑らせていく。
模様に従って色を変えながら。
こんなん頭の中で考えるだけでようできるもんや。見てるだけでもこんがらが
ってくるやんか。
しばらく見てる間に眠たくなってきた。
外は暑いけど、涼しい風が部屋の中を吹き通って気持ちがいいのだ。
「ここでちょっと昼寝さしてもらってええですか」と頼んでみると、
「ええよ、ええよ」と気もよく許してくれた。
こんな長閑な景色を見ながらぼーっとしてると実に気持ちがいい。
時間も忘れてぐっすり一眠り。
と言いたいところやけど、わしの場合はどこでもすぐにぐーぐー寝れるという
ほど豪快な性格ではないんで、ビールの勢いでちょっとだけまどろんだけど、
後は横になってゆっくるさせてもらった。
多分この辺は冬になっても寒くはないんやと思う。と言うか冬という季節は無
いんやないかと思う。そやから冬でもこういう暮らしで快適なんかもしれん。
一度こういうところで何日か暮らしてみたいものだ。
でも何十日やとつらいかもしれんなあ。暇でしゃあないやろなあ。
そこまで修行ができてない。
さて、さきほどごしごしと染めた糸はかなり染まったようだ。
一旦水でじゃぶじゃぶ洗う。
天然素材やから田圃に流れても問題ないのだ。
それで干したら、なかなか綺麗にできたやんか。
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ありがとうございました。