京田辺遊、酬恩庵(一休寺)へ行く

一休禅師の本を読んでえらい気に入った。
わしも酒肆淫坊で破戒三昧の暮らしをしてみたい。
とは言うもののあれは厳しい修行を積んで、酒も女も所詮この世のものはこん
な程度よ。くだらんモンに捉われるなという境地になってこそのものであって、
卑しい欲望に捉われたままのわしではどうにもならんのだ。
まあそれはそれとして、一休寺なるものが奈良と京都の境あたりの京田辺と言
うところにあると言うのがわかった。JR東西線で東大阪方面廻りでも行ける
し、近鉄京都線で奈良廻りでも行ける。
昨日のブログの「一休」の本を見てたら、大阪の住吉神社内にある薬師堂にも
居住していたし、京都の大徳寺に真珠庵でも籍をおいていたけど結局は、死ぬ
までその中間になる薪村の酬恩庵でいたのだそうだ。
JRの方がやや近そうなんでJRで降りた。近いと言っても1.5kmくらい
はある。おっと方角が反対や。大阪から来たと頭の中は思ってるけどこのあた
りでは木津に向かってるから進行方向は南向いてるのだ。そやから進行方向に
もどらんとあかんのだ。駅から右に降りるとしっかりと標識があるんで新しい
道と交錯するけど間違えることはない。
かなり歩くと由緒ありげな寺に着いた。

なんせ、一休禅師は天皇の隠し子なんて噂も聞いた事があったんは知ってたけ
ど寺ないにある墓所には菊の紋があって宮内庁の札が建ってたんでほんまもん
やったんやね。

宝物殿には一休禅師ゆかりのお宝がある。狩野探幽の襖絵も沢山あったけど全
部デジタル複製画やからおもろない。

庭の枯れ山水は本物なんやろね。

宝物殿のとなりには一休が暮らしたと言う虎丘庵がある。
しかしまあ何もかも行儀よすぎておもろない。
破戒も風狂も影もない。
酒肆淫坊のざわめきも聞こえないし、水仙の匂いもしない。
どうせなら門に髑髏でもかかげてたらそれらしいんやけどなあ。
一休さんが髑髏を片手に歩いてた時のように、ご用心、ご用心と音がでたらお
もろいんやけどなあ。

そう言えば、一休禅師には骸骨絵の本があるそうな。
しょせん人間なんて皮をかぶった骸骨にすぎんと喝破して、骸骨が抱き合った
り、踊りをおどったりする画があるのだ。骸骨が死者を弔う葬式行列なんて強
烈なブラックユーモアではないか。
そんな雰囲気を見たかったなあ。
帰りは近鉄にのって奈良廻りで帰った。おもしろいことに所要時間は殆ど変わ
らない。やっぱり薪と言うところは交通の要所であったのだ。


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ありがとうございました。