広島、山口、雪舟と瀬戸内の旅-20、大阪へ帰る

楽しかった瀬戸内海の旅も終わってしまった。
最初は雪舟の四季山水図が見られるということだけで喜び勇んでしまってて、
ついでに友達とこに寄って瀬戸内海の景色でも見られたらええやという程度の
スタートだった。それがいきなり野呂山に登って瀬戸内海を見下ろしたら、ガ
ツンと衝撃を受けてしまったのだった。旅といえば中国が殆どやったし、その
他はベトナムやったりラオスやったりタイやカンボジアやったりと東南アジア
が多いけど山と川の景色が殆どでそれを水墨の山水になぞらえて楽しんでいた
が海の景色もなかなか面白いとわかった。
海上に点々と浮かぶ島々がどこまでも続いている。
こんなとこに源氏と平家の軍船がずらりと並んだら絵になるやろうなあ。
戦いの場面もすごかったやろなあ。
三国志の赤壁の戦いも気宇壮大ですごいと思たけどこれやったら決して負けて
へんと思うなあ。
今度は北の方の海の景色を見に行きたいなあと思った。
こうして見るとやっぱり日本はええとこなのだ。中国や東南アジアを旅する心
はくじけたわけではなくて今年も頑張って沢山行きたいと思ってるけど、画心
をそそるのは日本の景色でも変わりはないと改めて思うようになってきた。
それと思うのは山村田畑の風景の違いだ。
外国の山村田畑は見慣れてないせいかもしれないけど、メリハリが強烈な所が
多い。山はあくまでも高く切り立ってるし、変化に富んでいる。山村田畑はど
こまでも広く大きく時には荒々しい。
そやから水墨画で描いても深山幽谷に仙人が友を訪ねるという風景がまず目に
浮かぶ。
それに比べて日本の風景はあくまでも優しく穏やかだと思う。山も高低はある
ものの岩というよりは森林に覆われた景色が中心になる。山村田園はあくまで
もやさしく穏やかだ。大きな変化は少なく、微妙な変化が多い。そういう繊細
さを描くのは非常に難しいと思う。

登場人物も仙人と言うよりは田畑に働くおじいちゃんやおばあちゃんを描きた
くなるのだ。

画を描くって、省略や余白、描かずに描くってところが大事なような気がする
んやけど、その省略の感覚が、外国の風景と日本の風景では違うんやないやろ
かと思たりする。
そやから水墨画の伝統を踏まえた日本画でも中国の水墨画とは違ったものにな
って行くんとちゃうやろか。
とわかったような事をいいつつ、口ほどに実力がともなわんから画のほうはさ
っぱり上手にならんのだ。
精進、精進。
まとめにもならんまとめをしてこの話はこれでおしまい。

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ありがとうございました。