バス停に着いても目の前が曽爾高原とうわけではない。どっちの方かようわか
らんから人の後ろを着いて歩く。しばらく登ると目の前が薄の原であった。
ほう、こういうやつか、なかなかええやんか。
目の前の平原にびっしりと薄が群生している。緑がかった葉の部分から黄色い
茎がしゅっと伸びて、その先から白い穂が箒の先のようにしゅっと伸びていて
その色の変化が綺麗で面白い。やや遠くには曽爾高原の傾斜が擂り鉢上に下に
おりてきていてこの斜面も一面薄に覆われている。
薄は割と背が高いんで、人の姿が隠れてしまうようだ。
一杯人が居るはずやのにあんまり見えへん。
そやから、静かな気持ちでスケッチができる。いきなりやけど、ベンチもある
しここでゆっくりスケッチして行こう。
もしかしたらあの薄の陰から狐が化けたべっぴんさんかなんか出てきて、まあ
お茶でもどうぞとにっこりされて、へえへえと喜んで頂いて、目が覚めたら、
狐のおしっこやったなんてことがあったらおもろいけど、そんなあほな事はあ
りえない。
しょうもないことを考えながらスケッチを終わって先に進むと、擂り鉢の底の
方は池になっていて今は水はない。
このあたりは休憩スポットになっていて人がわさわさしている。わしもその1
人ではある。お茶を飲む人、お菓子を食べる人、おしゃべりする人、スケッチ
をする人、いろいろだ。さすがにまだ食事には早いようだ。
ここから、擂り鉢の傾斜の真ん中を登って行く道があって、もう人が数珠繋ぎ
になっている。わしも来たからには上に行かんと暇やから同じように登る事に
した。車で来る人や観光バスで来る人が多いようで、こんな坂でも息をきらし
てる弱虫おじさんと元気一杯おばさんたちの賑やかなおしゃべりにさまれてと
ぼとぼと登って行った。
この斜面、にこ毛の立った動物の背中のようで撫でたら気持ちよさそうだ。
さて尾根の中間点の馬の背になったところに着いたら、どっちに行こう。
右にいったら池のまわりを回りこむコースのようで、
左に行ったらまだまだ奥があって次の山にも行けそうだ。
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