さて飯を食ったから有名なとこへ行こう。
多分西安でも一番有名なところの一つだろう。ところが車はなかなか行き着か
ない。雨であちこちの道路が冠水して渋滞したり通行止めになったりしている
のだ。後で聞いたら近くで大きな洪水もあったそうだ。雨が続いている上に又
相当な雨が降ったので排水が処理しきれないのだろう。
やっと大雁塔のある大慈恩寺についた。
雨のせいか比較的観光客は少ない。
旅姿の三蔵法師がいてはる。
しかし、孫悟空や猪八戒、沙悟浄はいない。どうせなら西遊記の世界満載で
テーマパークみたいになっててもええんかいなと思うけど、まじめにやろう
としてはるみたいや。
手元に大唐西域記がある。玄奘三蔵が17年かけてインドに旅し、経典を持
ち帰った記録が綴られている。旅行記というよりは行く先々の土地の風俗誌
みたいなものだ。しかしあまりのも膨大なんでその中から面白さを読み解く
のはわしのような学問も根気もないものには難しい。
それに殆どがインドの記録なんで、西遊記の舞台になっているような西域の
国々が殆ど出てこないのは残念だ。
前にトルファンに行ったときに、高昌古城跡に行ったことがある。玄奘が、
インドへの旅の途中で3年も滞在したところだ。
やっと、必ず帰りに寄るからと約束して旅を続けたが、約束通り帰りに寄ろ
うとしたらもう高昌国はなくなっていたという話だ。
この壮大な旅から生まれたロマンは一つは西遊記というこれまた一大スペク
タクルなお話に行き着いて、又一つは、この大雁塔に収められ経典とその翻
訳に行き着いたのだろう。
前に来た時は適当に見て帰っただけなんで、今回はじっくり塔の上に上って
みよう。
塔は結構高いから上に登ると下が見える。
多分こっちが南側、宮殿のように門から一直線に道路が延びている。
そうするとこっちが北側。
大層な道路になっている。何百年もの間にずいぶんポジションが上がったのだ。
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