杭州お絵かき勉強日記-060 天目山に行く-3

天目山の上にお寺があると言うのは聞いていた。日本での画の老師の画題にもその寺が描かれていた。 それで行きたいと思っていた。今からロープウエーに乗るというからにはその寺に行くに違いない。ここに きたらその寺までいくのがお約束みたいなものだと思う。寺の名は昭明大禅寺と言うのだそうだ。 留学生達が順番にロープウエーに乗っていく。二人乗りだ。それぞれ相棒を見つけて乗っていくが、私は 一人だ。私の相棒になるのは気の毒やなあと思っていたら、背の高い若者が乗ってきた。お互いに 「どっから来たん?」と聞きあって、あとはあまり会話がない。彼はずっと外の景色を写真に撮っている。 私はずっと外の景色を見ている。

下のほうをみると、上から下ってきたらしい女性達が、足を止めて、こちらに向かって合掌の挨拶をして くれている。

なんだか嬉しい。こちらも合掌を返した。そのあと何組もの人達が降りてきたが、みな合掌を してくれる。後で気がついたが、皆さんはこの山の寺に荷を運ぶ奉仕をしているようなのだ。僧形をした人 もいれば普通の人もいる。普通の人が僧形をしているひともいる。それぞれが、軽くはない何がしかの物を 背に負って上ってくるのだ。そして出会えばかならず道を譲ってくれ、にこやかに笑いながら合掌の挨拶を してくれる。思い荷物を背負っているのに苦しいことは何もないかのようだ。

これぞ礼の国、本来の中国ではなかったのか。 こういう中国なら大好きだ。 どういう禅の寺が待っているのか楽しみだ。 ロープウエーを降りて、竹やぶの山道をかなり歩いて、一汗かいた頃、昭明禅寺に着いた

なるほど、霊隠寺や永福寺よりは遥かに仏教的な雰囲気がある。 修行僧が沢山歩いているし、一般の人もここにこもって修行ができるようだ。

大きな伽藍があちらこちらにある巨大な寺院だ。上へ上へと上っていくと様々な仏像が祀られている。 こんな禅寺でも仏像は中国風きんきらきんだ。まあそれもしょうがない。 おっと、道教風の神様もいらっしゃる。お寺はどこも同じやね。

ウルムチや西域のほうから持ってきたと説明のある枯れた木を何かにかたどって飾りにしていた。 これもなんらかの意のある行いであるのだろう。

ここでも外国人は珍しがられている。小さな子供が覚えた手の英語で一生懸命に話しかけたら、おもいきり 中国語で返事されてびっくりしてた。 帰り道に、本日の講話の看板が。やはり修行の場であるのだ。

道々、又、合掌の挨拶をいただきながら山を降りた。 今日はすがすがしい一日であった。

あじあんじゃんくしょん
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