杭州お絵かき勉強日記-032 街の合鍵屋さん

術学院で画の勉強を続けているが、わりとまじめにやっている。
自分の学生時代をふりかえると考えられへん生活だ。授業は午前中だけだが、午後も必ず教室に行って、
何かしら練習している。夜は行かないが、土曜も日曜も行くことがある。それで美味くならへん方が不思議
やと思ってもそれは大きな間違いだ。そんなに簡単にうまくなるものではない。
ただ不便な事が1つある。教室の鍵を持ってない。
どないしたらもらえるんやろ。どうも短期の学生やからか、正式には学校からくれないようだ。
もちろん事務員のところに行って鍵を借りることはできる。
たいした手間ではないが、なんとなくおっくうだ。
そや、誰かの鍵を借りて合鍵作ったらしまいやんかと思いついた。しかし、いままで街中をあちこちうろうろ
してるけど合鍵屋さんなんか見たことない。大きなスーパーやデパートにもない。
どうしようと教室に前からいる人に相談した。「わたしは前の人のもらったからなあ」と言う返事。
他の人に聞いてみる。
「合鍵屋さん、知ってるよ。すぐ近くにあるから、つれっていったげるわ」、簡単に解決した。
親切なインド人だ。英語も中国語もできる。もちろん画もうまい。
すごいなあ。
それで、街角に出かけていったら、いつも良く行く美術学院のそばの市場の横だ。
市場の裏口に向かう路地の軒下を借りて営業してるらしい。

向かいの建物の軒下では靴の修理の道具をだしている。
両方ともこの人の経営らしい。
中国ではこういうのはあたりまえらしい。道路も軒下も全然問題ないようなのだ。
でも、誰もいない。
「おーい」とか、「ニーハオ」とか声を出していたら、「お客さんやで」と誰かがおっちゃんを呼んでくれた。
「これ、合鍵作ってくれる?」と一緒に来てくれた人の鍵をわたす。
うなずいて、その鍵を機械にセットする。どこでも同じやりかたなんやろけど、心なしか、雑いような気もする。
機械で元の鍵をなぞりながら、まずは荒削りをしていく。ギーコ、ギーコ。
ざくっとできたら、細かく仕上げていく。
最後は機械からはずして、やすりでチャチャチャと角をあたってそれでおしまいだ。
何元やったか忘れたけど安かった。
仕上がりもかなり雑いが、鍵もおおまかそうなので問題ないだろう。
これでいつでも教室の行って勉強できる。

kagi120521

教室にいつも来る人は大体きまっている。毎日、毎日、熱心に練習してはる。
部屋で練習してる人もいるようだ。
折角来たんやから、うまくなるかどうかは別にして、いい時間を遣ってかえらなければ。

こないだは、教室の中で誰かが呼ぶから行ってみたら、同窓の誕生日だからと誰かが気をきかせてケーキを
買ってきたのだ。にわかに誕生日パーティが始まった。ケーキはチーズケーキ。なかなかおいしいケーキ
だった。こんな中でも言葉があまりできないと仲間に入りにくい。向こうはいつでも仲間に入れてくれる体制
であるが、やっぱり言葉の通じないやつには声もかけにくいのだろう。
英語でも、中国語でももっと上手にならんとあかんのだ。

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ありがとうございました。