時々京都遊、光悦寺

うどんを食べて、井堤寺跡のあたりを散歩した後は久しぶりに京都の街に画を
習いに行ったのだった。
それが終わったら光悦寺に行こうと思っていたが、意外と時間がかかった。
もう15時を過ぎた。「大丈夫かな?」
東山から地下鉄東西線に乗って二条迄行く。降りる時に駅員にバス乗り場を聞いた。
「何処へ行くの?」、「鷹ヶ峰の方」、「そしたら階段上って右にいったらすぐにバス停があるよ」
言われてバス停まできたが、バスがなかなか来ない。「本数が少ないんやなあ」
30分以上待ってやっと来た。そこから約30分弱でバスは鷹ヶ峰源光庵前に着いた。
道が狭い。帰りのバス停が見えない。「帰りはどこで待ったらええんですか?」と
バスの運転手に聞くと、「ここで待って下さい」と言う。バスは循環してるようだ。
道を少し戻って曲がり角を山の方に行く。標識があるからすぐわかる。
源光庵の前を通るが、今日は光悦寺が目的だからここはパス。
光悦寺と言っても光悦が暮らした住居跡を寺にしただけのことで寺らしい寺ではない。
光悦と言えば、辻邦夫の「嵯峨野明月記」に俵屋宗達、角倉素庵の3人の物語りが書かれて
いるのを読んだ事があって、何かの機会に光悦寺の事を知った時にそれを思い出して
行きたくなったのだ。本阿弥光悦の様々な芸術活動の工房があったところだと思う。
門の前からして雰囲気がある。
門をくぐるとずっと奥まで紅葉に挟まれた美しい小径が続いている。

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その奥に受付があって金を払って入るのだ。
そこから径がほどよく曲がって、東屋の前にでる。
良い感じだ、

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少し行ってちょっと曲がると、光悦が創ったという竹垣がある。
この長さと傾きと竹の姿が光悦の美意識なのだろう。
紅葉が綺麗だ。

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その奥に又東屋がある。

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そこからは鷹ヶ峰三山が目の前だ。左が鷹ヶ峰、中が鷲ヶ峰、右が天ヶ峰(映ってない)。

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こんなところで暮らしたらええやろなあ。
刀を研いで、書や画を書く。時には陶芸をし、漆蒔絵もものする。
どれも国宝級の腕前だ。
あの東屋で山を見ながら何を考えてたんやろ。

・・・木立が深々と覆い、苔むした岩の並びも風情があった。谷をこえて、
鷹ヶ峰のまるい、鷹揚な稜線が目の前にくっきりと見えていた。湧き水は
小庵の庭先の岩から滴り落ちていた。風の音はじかに谷を匐って濡縁まで
聞こえた。・・・・・
:河出書房新社 辻邦夫作 「辻邦夫作品 5」、「嵯峨野明月記」より。

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光悦のお墓がある。私の画業上達を祈ろう。

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ありがとうございました。