杭州西湖のあたり、東岸のあたりにいると、どこでもそうかもしれないが、欧米人の
観光客が目につくのとそれが目当てかどうか、むしろ日本でも既に毒されているように
現代風のおしゃれ空間はこんなだといわんばかりのカフェーやショットバーみたいなのが
やたら多い。
ただし、見た目は綺麗でこじゃれていても中に入ると、サービスはあくまでも中国だ。
「ムカッ」としたり、「イラッ」としているようでは修行が足りないのだ。
そんな中にライブ演奏をやってそうな店を見つけておいた。
昨晩は行けなかったので、今日は行きたいなあという人がいて、晩ごはん食べた後、
「ライブ聞きに行こうや」と勇んで出かけて行った。
しかし、晩ご飯が早すぎた。まだ19時すぎだ。
「ライブは?」と言うと21時からだそうだ。えらい時間あり過ぎるし、店の感じも
あまり良くないしと悩んでいたら、一緒に行っていた画の老師が、「黒人が演奏してる
ジャズクラブがあるらしい」と杭州にいる友達に聞いてくれた。
場所もそれほど遠くないらしい。
「ともかく行って見よう」、しかし、杭州の街はタクシーがなかなかつかまらない。
しかもタクシー2台分の人数がいる。「しゃあない。バスで行こう」と老師が言う。
こう言う時に路線がわかっていればバスは実に便利だ。ずっと前に杭州で雨の時に
来るバス、来るバスが満員で乗れなくて困った事があったが、普通の時は空いていて
快適だ。2元で何処までも行ける。
結構近いはずだが路線の都合でぐるりと回ってバスは着いた。
「あっこやで」ジャズクラブは簡単に見つかった。
聞くと、「21時半からの演奏です」、更に遅くなった。
しかしもうここまできたら待つしかない。「バーボンでも飲んで待っていよう」
本物かどうかわからんが一応ジャックダニエルがあった。
今はガラガラだが、良い席は全部予約で一杯なのだそうだ。仕方なく2階席にいる。
それから何を喋ったか覚えてないほどどうでもいいことをぶつぶつ喋りながらかなりの
時間を潰して、やっとバンドのメンバーが入って来た。
演奏が始まった。
ピアノとベースとドラムスのトリオ演奏だ。
「黒人おらへんや」、なんとなくジャズ=黒人=うまい という刷り込みがある。
でもなかなか上手だ。
イーストコースト風のしゃれたモダンジャズだ。
私は知る範囲では中国でこういうスタイル演奏を聞くのはめずらしい。
下を覗くともう満席だ。
若いカップルが多い。
「おしゃれスポットなんかなあ?」、日本のジャズクラブでこんなに若い人が集まる事は
少ないだろう。
しかし、音楽を聞いてるのか聞いてないのか携帯をずっと見てる若者が多い。
1、2曲終わると、ボーカルの人が入って来た。
「黒人やん」色の黒い堂々とした女性だ。
なかなか上手だ。良い声でしっとりと歌っている。
やっと良い雰囲気になってきた。
しかし、長く待っているうちにバーボンをかなり飲んだし、今日の画の授業でかなり
緊張して力も入っていたので結構疲れてきた。
「そろそろ帰って寝ませんか?」ということで、ジャズはおしまい。
ブログランキングに参加しています。もしよかったらポチンとお願い致します。
にほんブログ村
ありがとうございました。