多々羅大橋も長くて美しい橋だ。
見るのもいいがのって走るのもまたいい。
相変わらず日差しは暑いが、風と海峡の景色が爽やかだ。
橋の入り口又は出口には無人のチケット収納所があって、最初自転車を借りる時に
買った金券を料金分だけ入れていくのだ。
「橋二つ渡ったら元がとれるよ」という話だった。
橋を半ばまで渡ったあたりで、先に行った友人が自転車から降りて、手を叩いて拝む
ようなしぐさをしている。
追いついて「何やねん?」と聞くまでもなく、「鳴き龍」の看板があった。
「こんなとこに?」と不思議ではあるが、確かに手を叩く音が大きく反響してくる。
吊り橋の橋脚と左正面の山とが丁度いい関係になっていて不思議な現象が起きるの
かもしれない。
「見つけた人はえらいなあ」と思う。
長い橋を渡る間に何人もの人に出会った。暑くても頑張って走っている人が多いのだ。
渡り終えると左手に降りて行く。
その道の左前方に向かって美しい海岸線が続いている。
サンセットビーチと言うからには夕陽が美しいのだろう。
平坦で走り易い道ではあるがだんだん尻が痛くてたまらなくなってきた。
時々腰を浮かしてへっぴり腰の恰好で腰を休めながら走らないといけない。
右手前方には集落が見えてきた。
左手の海の先にはちょと変った形の橋が見える。生口島の隣の高根島とを結ぶ橋だろう。
右手の集落の上にはちょっとした森の丘があってその上に寺の塔が見える。
ちょっとした味のある景色になっている。
「右に曲がった先に耕三寺っていう有名な寺があるはずやで」
此の島は観光名所が多いのだ。
「その先が平山郁夫美術館やで」
実はこれが見たかった。
もう街中と言える景色の中だ。
体力はもうちょっとだけ行けそうだが、尻が限界に近い。
美術館の手前すぐのところにサイクルセンターが見えた。
「美術館見終わったら、私はあそこでリタイアするわ」と宣言してしまった。
大体40kmほど走った事になる。70kmのうち40kmやから、まあ十分走った
といえるではないか。
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ありがとうございました。