昼食は咸亭酒店。
これは、有名な魯迅の小説「孔乙己」の舞台になったところだ。
こういう内容。
『魯鎮の居酒屋の模様は、他の土地とは違っていた。表通りに向かって曲尺形の大きなスタンドがつくられていて、スタンドの内側には熱い湯が用意され、いつでも酒の燗がつけられるようになっていた。働く人たちが午ごろに、また夕方に仕事を済ますと、よく四文の銅貨を投げ出して、一杯の茶碗酒を買い、・・・熱いやつをひっかけて一息いれるのである。もし、もう一文奮発するならば、筍の塩漬けを煮たものとか、またはウイキョウ豆を一皿買って、酒の肴にすることができるし・・・孔乙己は立ち飲みの仲間で、しかも裾長の着物を着たただ一人の客であった・・』(角川文庫 阿Q正伝 「孔乙己」・魯迅より)
本当に、こんな雰囲気の居酒屋が街角にふとあったら、どんなにいいだろう。
でも、今は只の観光地。中国人の観光客が沢山いた。
観光バスもどんどん入ってくる。
ここで売る、量り売りの紹興酒はとても香りが高くて、おいしいので買って帰った。上海にも支店があるが、ここの方が古年ものもあって良いような気がした。
ここの臭豆腐は、とても有名。とてもおいしい。でも、とてもとても、とても臭い。
発酵させた豆腐を揚げたもの。においも味も、くさやとか鮒寿司とかの類。