北京の帰りに聞いた「クレオパトラの夢」

中国に良く行き始めてから何年経つだろう。始めて北京に行ったのは3年半前です。それから中国が好きになって、仕事やプライベートで何度も行っています。
ある時の北京の帰りです。
大体3時間弱のフライトなので、いつもは映画を見たり、本を読んだり、眠ったりして過ごすのですが、此の時は、音楽を聴いていました。
JAZZのチャネルを選んだのですが、確か、女性に捧げる曲みたいなのを集めた特集をやっていました。
その時に、Bad Powellの「Cleopatra`s Dream」という曲をやっていたのです。
Bad Powellは私の大好きなピアニストで、昔は、レコードを何度も何度も聞いていたものです。青春の1ページに出会ったような気がしました。
彼のピアノは地味でもなく、派手でもなく、しっかりしたタッチとリズムでじっくりと心にしみこんでくる演奏です。
セロニアス・モンクの作品を良く演奏していますが、彼ほどの派手さと狷介がなく厳しく対峙した演奏の仕方と私は感じています。
天才とうたわれながらも麻薬に溺れ、パリで客死したということですが、晩年は、鬼気迫る演奏と、どうにもならないダメ演奏の繰り返しだったそうです。
帰ってレコードを調べたら、「Cleopatra`s Dream」の入ったものは無かったので、早速CDを買いました。
「The Scene Changes」というアルバムです。

中国の旅の帰りの飛行機は、いろんな事の気持ちを整理したり、ちょっとだけ、一人で、じっくり考えてみたい事があったりして、程好い時間のフライトです。
そういう時、こういう音楽があると、とても好いですね。
幸せのひと時です。

ongaku061207

**これからは毎週木曜にはできるだけ音楽や映画の話をしたいと思います。