丁度昨年の今頃、北京、盧溝橋に行きました。燕京八景の一つと謳われ、「盧溝暁月」と言われるように月を愛でるロマンチックな場所と聞いていました。
寒い日です。風がびゅうびゅうと吹いています。
昼下がりで、月もまだだし、ロマンチックどころではありません。でも、マルコポーロが感動したと言う橋は大体復元されているようで、趣のある石造りの橋でした。
欄干には、夥しい数の石造りの狛犬が彫刻されていて、それぞれが、違った顔形を持っています。この狛犬にかこまれた石畳のところから、明け方に入り残りの月を見るのが「盧溝暁月」なのだそうです。
薄明かりの中でみる、この景色はなるほど風情があるかもしれません。
もちろん、夕間暮れの月も又、いいでしょう。
中秋節に彼女と来るのがお勧めかもしれません。
そこそこ絵心をそそられたので、スケッチをして帰りました。
それが、今年の年賀状のテーマになりました。
盧溝橋と言えば、盧溝橋事件(中国側では7・7事変)があったところで、日中戦争が始まったところです。日本側の非道な振る舞いを糾弾する記念館が出来ています。そういうのもあって、ツアーなんかじゃなくて、単独でここに行くのは、ちょっと心配だったのですが、特に何も起こりませんでした。
郊外の寂れたところにポツンとあるので、観光地としては違和感ですが、薄暗がりに興趣をさそう場所と思えばいいのかもしれません。
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