結構疲れた。後はもう寝て帰るだけだ。
みんなグーグーだ。ふと眼が覚めると、もう大分走っている。永定河の本流あたりまで
帰ってきたのだろう。少し大きな町を通過中だ。
「もうじきやなあ」と思っていたら、道路標識を眺めていた老師が突然叫んだ。
「『潭柘寺』があるぞ! 折角やから寄っていこう」
それで運転手とわいわいと交渉を始めた。
「あと20kmくらい走ったら行けるそうやから、行く事にしたで」
「北京に来たら絶対見逃せへんとこやで」
ようわからんが、まかせるしかない。
しかしかなり遠い。街をすぎて、田畑を過ぎて、だんだんと山の中に入って行く。
結構上に登り始めた。
それでまだいくつか山を越えてやっと着いた。
千数百年以上前に出来た、北京の街より古い寺だというからすごいもんだ。
というもののもう一つ気が乗らない。
建物が古いとか、珍しい老木があるとか、とにかく有名だとか言う話であるが、
仏教の寺なら、なにか仏教的な出来事と縁があってそれを偲んでどうのこうの
とかいう話になると思うがようわからん。
それに建物自体は古くはない。きっと立替えされている。
老師は、「この白い松はとても珍しいんやで」とか
「むかしから有名な文人がかならず訪れたんや」とかいろいろ楽しそうに説明
してくれるが、申し訳ないがもひとつピンとこなかった。
柘というからにはつげの木が有名なんやろか?
確かに味のある形の木が多い。
画のネタになりそうなやつが沢山ある。
この花は何の花やろう?
近くにいた売店の娘に聞くと、桃の花なんやそうだ。
枝にべたっとくっついて咲いている。綺麗やけど変な花!
「おっ鳥の巣や」何の鳥なんやろ?
老師は、「来てよかったやろ」と盛んに言ってくれる。
本当に申し訳ありません。よう分かりませんでした。
感受性が鈍いんやなあ、私は。
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ありがとうございました。