バイヨンの周辺には○○のテラスといわれる場所が沢山ある。
それぞれに物語りがあるのだ。ここは壮大な叙事詩の石造と彫刻で語る場所なのだ。
象のテラスには当たり前だが象の像がある。
瀬王のテラスは三島由紀夫の戯曲にも出て来たから一生懸命探して見に行ったが、風がびゅっと吹
いていただけだった。
「もっと勉強して来いへんと、何もわからへん」のだ。
特に順路と言うのはないから、あっち行ったりこっちいったりととりとめがない。
観光客が多いがみなさんそんな感じだ。
そして、回廊をくぐって、建物の下を抜けて、新しいテラスにでたら、どこでもすぐに子供達
がやってくる。
物乞いではない。
絵葉書や解説書を売る子もいる。
「説明したろか?」と言う子がいるのだ。綺麗な英語だ。私よりうまいだろう。
私よりうまいぐらいでは自慢にならないが、かなり流暢だ。
「学校で教えてんか?」と聞くと、「学校行かれへんからここで勉強してる」と言う。
「誰が教えてくれるんや?」と聞くと、「観光客あいてにしゃべりながら覚えるんや」と言う。
なんだか胸が熱くなってしまった。
自分だけで一生懸命努力してここまでなるなんてすごいやないか。
チップや施しとかいうのは失礼だ。説明量として幾ばくかのお金を受け取ってもらった。
子供たちの為にもっと好い状況になっていくよう切に願いたい。
帰り路、結構疲れて時々こっくりしながらツクツクに乗っていた。
締まった土道を走るのは意外と気持ちがいい。スルスルプープーと走っていたら、右側に公園が
見えた。様々なテントが張ってある。オープンマーケットというかバザールというか、民芸品を
売っているのだ。カンボジア復興支援の一環としていろんな団体や個人がいろんな形で、戦争で
滅びかけた工芸技術を復興させようと取り組んで、そこからできたものを売っているのだ。
今は、どうなっているのだろう。
見違えるように綺麗な観光地になっていると聞いた。
あと5年もすればもしかしたら鼻もちならない観光地になってしまうかもしれないとも聞いた。
伝統の文化を愛し、大事にする心優しい人達の地でありつづけて欲しいと思う。
アンコール遺跡を訪れてからもう何年もたってしまった。想いでもだんだん薄れてきているのが
よくわかった。
又、是非行ってみよう。
アンコールワットの想い出はこれで終わりです。
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