熊野古道の旅ー01.オーシャンアロー号で串本へ

先日、友人と二人で熊野古道に行きました。熊野山中に入るに従って、その強い霊気に打たれ、
思い切り感ずるところがありました。気がつけば道中には一足ごとにと言えば大げさですが、夥しい
野仏、石仏が祀られていました。
普段は信心の心薄い我々ではありますが、この気のなかで、野仏、石仏に出会う度に、手を合わせ
震災を受けられた方々の一日も早い復興と、亡くなられた方々のご冥福の為にどうか力をお貸し下さい
と祈らずにはいられませんでした。
テレビをつけてもまだまだ厳しい現状ばかりですが、震災の遭われた方々のインタビューを聞いて
いると、人間の崇高さに心打たれる事がたびたびあります。子供達もりっぱです。
日本人に生まれてよかったとつくづく思います。
重ねて、震災を受けられた方々の一日も早い復興と、亡くなられた方々のご冥福をお祈り致します。

オーシャンアロー1号は天王寺、8:00の出発だ。
「えらく寒いな。服装間違うたかも知れん」寒暖ままならないこの季節で、天気予報は暖かくなると
いうことを信じて、ちょっと軽めの服装にしてきたが、山中に入るとなると若干足りないかもしれない。
「今さら服とりに帰られへんし」ぐずぐず思っている間に列車が来た。今日とから先に乗っていた
友人と合流だ。
「オーシャンアローには展望車みたいな車両があるらしいで、先に乗って待っといてや」前にテレビ
でちょっと見た知識をかさに友人に頼んでいた。しかし、ちょっと見ただけで、
「こりゃあかんわ」、大きく開いた窓に向かった座席は、それはそれで悪くはないが、公園のベンチ
みたいな座席で、振り子特急やから結構ゆれる。
「こんなん、すぐに酔ってまうわ」、幸い座席指定をとっていたので直ぐにも座席に移動だ。
とりあえずは串本を目指す。何故かと言うと、無量寺という寺があって、そこに応挙芦雪館という
美術館があるのだ。普段はデジタル複製しか見せないが、天気がいいと収蔵庫の本物を見せてくれる
というのだ。だから今日はまず晴れないと困るのだ。
列車は速い。特急だからあたりまえだが、あっというまに和歌山に入っている。
「懐かしいなあ」和歌山の出身だから車窓の景色に昔の記憶が繋がっている。
和歌山は海の景色が綺麗なのだ。
清水、有田、湯浅、由良と美しい海岸線せんを縫っていく。
天気がいいから良く見える。
田辺を過ぎると新しい景色だ。車では何度か新宮、勝浦方面まで来たことがあるが、列車は田辺以南は
初めてだ。白浜で乗客がごっそり降りたので車内はガラガラだ。どこに座っても自由自在。しかし、
いっぺんに二か所には座れない。窓際の良い席をキープして子供みたいだ。
海と山と畑と田圃と、変化に富んでいる。しかし、よく旅に行く中国やベトナムなどアジアの国を
列車で走る時とはかなり印象が違う。
国が違って、気候が違って、食べ物も違って、人も違えば印象が違うのはあたりまえだが、そういう
事ではない。いやそういう事であるのかもしれない。
簡単に言えば、圧力感がないのだ。
何かわからないが変化の予感みたいな空気感が薄いような気がするのだ。
だから安心で落ち着く。しかし、どこかおもろない。
余計な事を考えていたら、もう、「次は串本」と言っている。
わずか3時間ほど、「えらい早いなあ」

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