今回の個展会場はかなりディープなとこだった。
そうはいうものの、何がどうディープなんかと考えてみる。
ただの思い込みとちゃうやろか。
世間の噂につられてるだけとちゃうの。
本で読んだり、映画でみたりの先入観に引っ張られてるだけとちゃうの。
そんな気もする。
けど、やっぱり、なんかある。
ただの、酔っ払いが多いだけの街だけではなさそう。
道路を挟んだ北側と南側ではあきらかに違いがある。
北側は、酒飲みと観光客と雑踏がある。
アジアのカオス的な雰囲気が生まれつつあるような気がする。
もしかしたら、タイ、バンコクのカオサンロードや、ベトナム、ホーチミンのフォングラーオ通り、
ネパール、カトマンズのタメル地区みたいな感じになっていくかもしれん。
ええことではないか。
どんどん観光客が来てくれたらええなあ。
南側はちと違う。
ただし、観光客、主にバックパッカー的な人たちがどんどん入ってきてるみたいなんで、こちら側もアジアのカオス的な雰囲気も増えてきた。
しかし、まだ別の顔があるような。
一つは、急に存在感が圧倒的になってしまったカラオケ地帯。
なんでこんなになってしまったんやろ。あっちにもこっちにもカラオケ居酒屋ばっかり。
まさか、これも、ある種の貧困ビジネス?
確かに安い。まえにわしも行ったことがある。
しかも楽しい。しかも外国語が勉強できる。
あっちもこっちも中国語だらけ。
なんだか不思議な装置に嵌まり込んだような違和感がないではない。
どうなんやろね。
もう一つの顔。
そんな顔があるんやろか。
でも、ずっと前からこのあたりを通ると、相当な圧力感を感じる。
昼間から、いや朝から酒飲んで、時ベタに座り込んではる。
奇狂としか思えんかっこうで闊歩してはる人がいる。
カメラを向けるのが怖い。
道端で、平気で小便してる人がいてる。
退廃? 開き直り? ほっといてくれ!
ようわからんけど、ビビる。
しかし、昔は、こういう空気があたり一体を大きく覆っていたけど、それがだんだんと小さくなってきたような気はする。
妖しい社会も分かり易いカタチがわかりにくくなる。
いてはるけど、少ない。
怖いけど、迫力が減った。
浮生若夢
大阪の一番ディープと言われるあたりを歩いてみたら、なんとなくそのエキスが薄くなりつつあるような気がして寂しい思いをしたことがあった。
別の時にそこを歩いてみたら、大きな木の下のちょうど座り心地がよさそうな石に何人かが腰掛けて暑い日差しを避けてはるのか、ただぼんやりしてるのか黙って座ってはった。
聖者の瞑想か、竹林の七賢か。
はたまた酔っぱらいのうたた寝か。
仕事はするのかしないのか。
いろんな事情の人が集まっては消えていくところなのか。
そういえば、ここのドヤと言われるようなとこで、身よりもなく孤独に亡くなった人が巨額の現金を残していたというような話もあったなあ。
深いですなあ。
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