並んでも買いたいおはぎの店。
久しぶりに「玉製屋」のおはぎが食いたくなった。
しかし、これはとてもハードルが高い。
なんせ1時間、2時間並ばんと買えないのだ。あまりにも難関、爺さんにはコタえる。
それでも行きたくなるほど美味いのが悩ましいのだ。
特に、きな粉のやつが絶品だ。
本日中に絶対に食べて下さい。食べれん分は買わんようにと念を押される。
それくらい繊細なのだ。とても上品な甘さ。しっとりとした感触。やさしく口の中に広がる。
ええなあ。うまいなあってしみじみ思う。
そんなやつなのだ。
それで、この日は、気合を入れて並んで見ることにした。
販売開始は14時からだ。今13時15分くらい。いくらなんでも早すぎるんとちゃうやろか。
前にこのくらいの時間に来たらだれも居なかった。
ちょいと様子を見てみよう。
なぬっ、もう20人以上並んでるではないか。余裕かましてる場合ではない。
もう並んでしまおう。
さて、それから延々と待つ。
なんせ、14時までは列が進むことはない。
後ろをみたら、どんどんと並ぶ人が増えるばかり。
腰が痛くなってきた。
痴心妄想。
列にならんで長い時間じっとしてると、いろんなことを考える。
こんな無駄な時間、一体わしは何をしてるんや。
これで買えんかったらどうなんねん。
そういえば、2時間以上ならんで、「売り切れです」って、断念せざるを得んかったことも何度かある。
めっちゃ虚しい。
最初は、もしかしたらあかんかもって思いつつも、ついつい並んでしまうのは、何故なんやろ。
物欲には限りがない?
暇やから?
中村文則の「列」って本を読んだ事がある。何かの順番を待つ人たち。さきの見えない行列。なかなか進まない列。いったい何があるのか? 一人減ったぞ。嬉しい。しかし、もしかしたら、離脱したほうがええことがあるのか? 疑心暗鬼が広がる。
不条理の世界。カフカの世界?
とても面白かった。
わしの人生もこんなんやったか?
いつかわしに合った仕事が? いつか出世が? いつか給料が上がる? いつか何かが?
順番の中で足掻いてた? その先には何も見えへんのに?
待ってるだけでは何も起こらへんのに?
いやはや。深淵ですなあ。
てなことで、列が動き始めた。
動き始めたら、お店の人の処理時間で待ち時間が決まる。
1人あたり何分くらいかかってるんやろ?
3分やと20人で1時間。
何時位から並ぶのが一番待ち時間が少ないか。
データとって計算せんとあかんなあ。
本を読んで待ってたら時間の経つのは気にならへん。しかし、長時間同じ姿勢で立ってると腰がいたい。たまらん。
後ろの女性の親子連れが、携帯の椅子要るなあっていうてはるけどその通り。つぎ並ぶ時は椅子持参やなあって思う。
トイレ大丈夫やろか? 不安になる。
列が減ってきたら嬉しくなる。
さて、やっと順番がきた。
中に入ったら、注文する。
座って待つ。
きなこのやつ6個入り1箱。
あんこのやつももちろん食いたい。
こし餡と粒餡、3個ずつ1箱。
ささやかなもんですわ。
やっぱり美味い。とても美味しい。
やっぱりきなこのやつがすばらしい。
わしの勝手なおすすめ度。
星五つ。
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お店の詳細。
- 店名 「玉製屋」
ジャンル 和菓子
住所 大阪市中央区千日前1−4−4
電話 06-6213-2374
営業時間 14:00-売り切れまで
定休日 木曜・日曜・祝日(お彼岸、お盆中は営業)
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お店の地図。
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