銀山温泉の朝。
さて、銀山温泉で一夜明けた。
夜が明けたけど、結構暗い。外はかなりの吹雪のようだ。
風が強いのは嬉しくないけど、雪が多いのは望むところだ。わしらは雪を見に来たのだ。
吹雪が怖くて引っ込んでては意味がないやん。
てなことで、朝の散歩をしてみる。
旅館が貸してくれる大ぶりのダウンジャケットは分厚いんで雪や寒さを気にする必要がない。
それにゴム長をはいて、大型の傘も借りたら、どっからでもかかってこいという
とても大丈夫な気持ちで表に出る。
なるほど、予想通りの天気だ。
風がビューと吹く。雪が舞う。どこを見ても雪だらけ。
温泉街といっても疏水に沿って、数百メートルもないくらいの小さなとこだ。
チビチビ歩かんとすぐに終わってしまう。
ここは、超人気の温泉地、わしら以外にもお客で満タンのはず、みなさんどうしてはるんやろ?
わしらみたいに、旅館の装備でウロウロしてはる人は少なくない。
彼らはどこに行くんやろ?
お土産屋さんが多い。
わしらも行って見る。
何か野山の幸をつかったような、山菜の漬物のような、ゆべしのような、そんな
この地ならではのモンはないかなあって見て回るけど、あんまり大したモンはない
と思って、何もかわずに見るだけで通り過ぎる。
よく思うんやけど、その時の気分で深くは考えないで、何もないわと切り捨てて
しまうのがわしの悪い癖ではないやろか。
例えば、友人たちの海外旅行したりした時に、それぞれ、めいめいに買い物をしたあと、
戦果を見せていただくと、どこにそんなんがあったんやと羨ましく思うようなもんを
手に入れてるにに気がつくことがよくあるけど、そんな時、モノを見る目に違いが
あるんやなあって思ったりする。
それは感性なんかもしれん。好奇心なんかもしれん。なんかの属性の許容範囲が広いんかもしれん。
何にしても、サラッと見ただけで、碌なモンないわって切り捨ててたらいつまでたっても
ええもん見つけられへんかもしれん。
てなことを思いながらも、何も買えずに別のとこにいく。
開いている店は多くはないけど、天気のせいか、不景気のせいか、ころなのせいか知らんけど、
喫茶店や、パン屋さん、お菓子屋さんみたいなとこもある。
疏水の両側に道があって、水が凍らずに流れているので、目に映る景色が全て雪に
覆われてしまうことがなくて、メリハリができているんで、遠く近くがわかりやすし、
看板が遠目にも見えて、何の店かよくわかる。
宿の軒下には、前にも言った鏝絵が掲げられているところがあって、その明るい色合いが
雪景色の無色の世界のなかでこころを緩ませてくれる暖かさを見せてくれている。
昨日の豆腐屋さんがあった。
さすがに朝から食ってる人はいてない。
そのそばに足湯がある。温泉やからあっても不思議はないけど、この雪では少し違和感が
なくもない。もちろん入っている人はいてへん。
ちゃんと屋根をつけたら、入ってもおもしろいんとちゃうやろか?
それとも、いまでも楽しんでみる人はいっぱいいてるんやろか?
てなことで段々と飽きてきた。
そろそろ宿に戻って移動する支度をしなくては。
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ありがとうございました。